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香港デモが「21世紀後半の世界のあり方を問う」国際問題に発展する3つの理由

9/19(木) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は、9月4日に「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を発表した。しかし、香港でのデモ活動はまったく収束の気配を見せていない。

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デモを行う民衆は「5つの要求」を掲げており、条例改正案の撤回はそのひとつにすぎない。ほかに、逮捕されたデモ参加者の訴追見送りや、警察の暴力に関する独立調査など、政府のデモ対応をめぐる3つの要求に加え、(行政長官選挙での)普通選挙の実施がある。

民衆の要求はこの普通選挙の実施に焦点が移ると考えていいだろう。

香港の市民が行政長官での普通選挙を要求するのは初めてではない。学生たちを中心に大きなうねりとなった「雨傘運動」(2014年)でも、行政長官選挙で民主派候補が事実上排除されたことを受け、市民たちは普通選挙の実現を求めて立ち上がった。

ただ、結果としてこの運動は成功せず、普通選挙への道は閉ざされたままだ。

デモ隊のターゲットは中国政府に

林鄭行政長官による条例改正案の撤回直前、ロイター通信が興味深い録音テープを流している。

「もし自分に選択肢があるなら、まずは辞任し、深く謝罪することだ」

私的な会合での発言ということだが、録音は25分間にもおよび、さすがに別人のものとは考えられない。結局リーク元は不明のまま、長官本人が自分の発言だと後日認めた。

録音テープでは「行政長官は中国政府と香港市民という2人の主人に仕える身で、政治的に解決できる余地は非常に限られている」とも語られている。これは「(長官)自身も香港市民サイドにいる。決めるのはすべて中国だ」というメッセージと解釈できる。

この林鄭行政長官の発言を受けて、デモ隊のターゲットは中国政府に一本化されるだろう。

民衆のデモは、すでに3カ月にも及んでいる。主催者側の発表ながら200万人近い参加者(香港の人口は約700万人)を集めたデモも複数あり、さらに大きなうねりへと発展する可能性もある。

国際社会にとっても、もはや無視できない局面を迎えており、ここで今後の流れを読む3つの重要ファクターを押さえておきたい。

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最終更新:9/19(木) 18:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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