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エボラ、炭疽、天然痘…危険な病原体を保管するロシアの研究所で爆発事故

9/19(木) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ロシアの研究施設で9月16日、ガスボンベが爆発して火災が発生した。

爆発事故は、ベクターという名前でも知られる国立ウイルス学・バイオテクノロジー研究センターの、改装工事中の部屋で発生した。

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ここには炭疽菌、エボラウイルス、そして天然痘ウイルスなど、危険な病原体が保管されている。

市長は、この爆発によって周辺地域は生物学的なものを含めていかなる脅威も受けないと述べた。

報道によると、建設作業員1人が火傷を負って、近くの病院に搬送された。

天然痘、炭疽、エボラウイルス病といった危険な病気の病原体が保管されているシベリアの研究施設で9月16日、爆発事故が発生した。

ロシアの東部、コルツォヴォにある国立ウイルス学・バイオテクノロジー研究センター5階の衛生検査室でガスボンベが爆発した。ベクター(Vector、病原媒介生物という意味もある)という名前でも知られているこのセンターは声明で爆発の発生を認めた。

爆発による火事は30平方メートルに広がったと、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティー(RFE/RL)と国営タス通信が伝えた。

この爆発は非常に危険な状況にあると思われたことから、地元当局は13台の消防車を出動させたと、国営RT newsが報じた。火事はその後まもなく鎮火した。爆発の発生時、現場となった部屋は改装工事中で使用されていなかったと、ベクターは説明した。

RFE/RLによると、建設作業員1人が火傷を負って、近くの病院に搬送された。その作業員は集中治療室に収容されていると、病院関係者の話としてタス通信が伝えた。

当局は爆発について研究所関係者への捜査を開始したと、ニュースサイトSib.fmが報じた。

ベクターによると、爆発時に室内に生物災害をもたらすようなものはなかったという。RFE/RLによると、天然痘ウイルスやエボラウイルスなどは、建物内の別の場所に保存されている。

RFE/RLとタス通信によると、建物の窓ガラスはすべて割れたが、建物の構造自体は無傷だったとベクターは述べた。

コルツォヴォ市のニコライ・コルシニコフ(Nikolai Krasnikov)市長は、爆発によって周辺地域が生物学的なものを含めていかなる脅威も受けることはないと述べた、とタス通信が伝えた。

天然痘ウイルスの生きた標本を保管しているのは、世界でもこことアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の2カ所だけだ。

ベクターは1974年に設立されたロシア最大のウイルス、バイオテクノロジーに関する研究所だ。RFE/RLによると、ソビエト連邦時代は生物兵器研究が行われていたという。現在は、豚インフルエンザ、HIV、エボラといった伝染病を治療するためのワクチン研究が行われていると、タス通信が伝えた。

2004年にはニューヨーク・タイムズが、ベクターのロシア人科学者が、エボラウイルスを誤って自分に注射して死亡するという事故があったと伝えている。

[原文:A gas explosion ripped through a Russian lab storing deadly diseases like smallpox, anthrax, and Ebola]

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

Alexandra Ma

最終更新:9/19(木) 12:10
BUSINESS INSIDER JAPAN

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