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より扱いやすいF1タイヤを目指して……ピレリ、”極秘の”屋内テスト手法を開発

9/19(木) 19:26配信

motorsport.com 日本版

 F1にタイヤを供給しているピレリだが、2019年仕様のタイヤが機能する温度領域が狭すぎるとして、チームから批判を受けた。その結果、ピレリは来季タイヤの作動温度領域を広くして、より扱いやすいタイヤに変更する方針を明かした。

【写真】2021年から導入されるF1用18インチタイヤ

 2020年仕様タイヤの開発は順調に進められているが、ピレリにとって重要な課題のひとつが、様々な温度域でコンパウンドが機能するかどうかをテストする方法を見つけることだった。

 ピレリのカーレーシング部門責任者のマリオ・イゾラは、屋内テスト技術の開発をピレリが進めていることを明かした。

 motorsport.comが2020年仕様のタイヤ開発計画について訊くと、イゾラは次のように答えた。

「来季に向けて我々は、タイヤのフットプリント(路面との接地面)を変更するために、タイヤの構造を再設計をしている。これは主に、オーバーヒートを減らすためだ」

「そして新たな材料を使用し、新しいコンパウンドをデザインしている。作動温度領域をより広くするために、新しい方向性を模索しているんだ」

「作動温度領域は様々な要素に影響を受ける。だから我々は作動温度領域を適切に測定し、特定する方法を理解するために、いくつかの屋内テストを行ってきた」

「同じタイヤ、同じコンパウンドを使って測定をしたとしても、マシンが違ったり路面が変わったりすれば、結果は異なるんだ」

「作動温度領域を特定するためには、繰り返し実施可能な屋内テストが必要だ。それができれば、コンパウンドを比較することで、作動温度領域をより広くするために正しい方向に進むことができているかどうか理解する機会が生まれる」

「それは簡単なことではない。今説明するのは簡単だが、実際に我々の仲間がそれをやるのは簡単ではないんだ」

 屋内テストについて詳細を訊いたものの、イゾラはより詳しい情報を説明することはできないと話した。

「機密情報であり、本当に言うことはできないんだ。非常に重要な功績であり、それに取り組んだ人々にとっては大変な仕事だった。競合他社に情報を提供せず、保護していきたいと思う」

「それは新しいシステムであり、新しいプロセスだ。新しい方法論を見つけたんだ」

 今季のタイヤを機能させるのに苦労しているチームは多いが、特にハースはそれが顕著だ。タイヤが扱いやすくなれば、ハースにとってはプラスに働くが、チーム代表のギュンター・シュタイナーは”魔法のタイヤ”に頼るわけにはいかないと語った。

「我々はまだ解決策を見つけていないので、ピレリには頼れない」

「別のタイヤを使用して、今ほど無惨に後退することが無くなっても、十分な速さはないだろう。我々自身もそれに取り組む必要がある」

「今のタイヤを機能させるためには、ダウンフォースによる負荷が必要なだけだ。そして、我々にはそれがないんだ」

「ピレリが魔法のタイヤを持ってくるのを頼りにするつもりはない。なぜなら、そのタイヤを今のクルマにつけても、さらに速くなる他のマシンに追いつくことはできないからだ」

「だから我々自身も問題解決に取り組み、ピレリがどんなタイヤを持ち込むのかを見る必要があるんだ。そして、今のタイヤよりも悪くならないことを願っている」

Jonathan Noble

最終更新:9/19(木) 19:26
motorsport.com 日本版

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