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起業家・スタートアップのメンタルヘルス危機、その解決策

9/19(木) 6:00配信

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世界で、そして日本でも増え続けるベンチャー企業やスタートアップ。IT社長、ベンチャー社長といった形でのメディア露出も多く、リッチな若者が自由で豪華な生活を謳歌しているイメージが強い。華々しく活躍する起業家やスタートアップの創始者だが、いま世界では彼らのリアリティに改めて注目が集まっている。

世界中で増え続ける起業家

現在、世界に5億8200万人いるとされる起業家。これは世界の人口のほぼ8%、もはや世界経済の牽引役と言っても過言ではない。しかしながらいま、これまでタブーとされてきた起業家の闇の部分に焦点が当てられつつある。それが彼らのメンタルヘルス、精神衛生だ。

近年の起業家、スタートアップの創始者は、頭脳明晰でクリエイティブ。新しい市場のニーズを発掘し、テクノロジーをもってして未来図のような社会を実現させていく人たちだ。

「世界を変えた人」と称される故スティーブ・ジョブズや、スペースXとテスラのイーロンマスクに代表される現役の起業家たちの数は世界中で増加の一方。また社会も彼らのイノベーションに大きな期待を寄せているのも事実だ。

起業家を悩ませるもの。ある起業家の告白

そんな彼らを悩ませているのは、投資家でも従業員でもマスコミや税金でもない――精神疾患だ。

これまで、自身の不安や脆弱性、精神疾患を口にしたり、認める起業家はいなかった。というのも、彼らは成功していくうえで、印象操作の達人となっていたからだ。起業家としてビジネスリーダーとして理想像を保つため、自身の心の闇を公表しない傾向が強かった。そして今なおその傾向は変わらない。

しかしながら、このきわめて不健康な傾向のせいで究極の悲劇も起きている。相次ぐ起業家の自殺だ。起業家の自殺防止に注力する組織、カーソンJスペンサー・ファンデーションのCEOはインタビューで「一般人に比べて起業家は、自身の精神疾患についてオープンに語ろうとしない傾向がより強い」としている。

依然として繊細なトピックである「うつ病」や「スランプ」について、起業家で最初にカミングアウトしたのはブラッド・フェルドだ。ブラッド・フェルドはアメリカの起業家・スタートアップ業界の第一人者で、その界隈から尊敬を集める人物。有名な彼がブログで、うつ病に悩んでいた黒歴史を明かし、メディアでも取り上げられ注目された。

彼は、近年ようやく起業家たちは自身の「失敗」を認め、賛美し始めるようになったものの、個人の精神的なスランプや神経衰弱については隠す人が主流、と指摘。

少しずつ状況は改善しているものの、ITテクノロジー部門において、この問題の解決には長い道のりが待っていると語る。うつ病に対する不名誉な感覚を払拭し、ビジネスリーダーは暗闇から這い出すこと、そして部下たちはそんなリーダーを決して非難せず、弱みを見せたリーダーに寄り添う姿勢すら見せるべきだとしている。

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最終更新:9/19(木) 6:00
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