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映画『惡の華』の井口昇監督、「自分が映像化するしかない!」の決意

9/19(木) 11:59配信

マグミクス

原作者も望んだ、井口監督による実写化

「クソムシが」の名台詞で知られる、押見修造の人気コミック『惡の華』が実写映画化されました。実写版のメガホンをとったのは、世界的なヒット作となった『片腕マシンガール』(2007年)や、往年の特撮ヒーローを現代に甦らせた『電人ザボーガー』(2011年)など、観た人の心にグサリと刺さる名作&問題作を手掛けてきた井口昇監督です。

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 本作も上映時間127分のなかに、主人公たちの青春の痛みと輝きがぎっしりと詰まった内容となっています。企画から製作の決定まで、7~8年を要したという実写版ならではの苦労とこだわりを、井口監督に聞きました。

ーーデビュー作『クルシメさん』(1998年)から続く、“生きづらさ”という井口監督作品のテーマ性と、東映系で全国公開された『覚悟はいいいかそこの女子。』(2018年)などのメジャー系での最近の仕事ぶりが、今回の実写版『惡の華』としてうまく結実したように感じます。

井口 そう言ってもらえると、うれしいです。『片腕マシンガール』が当たったことで、スプラッター系、ホラー系の監督だと業界内ではずっと思われてきたんですが、実は青春映画が大好きなんです。もちろん、スプラッター系も好きなんですが、それこそ僕が思春期の頃は、ATG系の暗い青春映画やアメリカン・ニューシネマ系の主人公が最後に死んじゃうような青春ものをよく観ていたんです。

 それに、僕が自主映画として撮った『クルシメさん』や『恋する幼虫』(2003年)は若者たちのサドマゾっぽい関係性を描いたものでした。映画ファンとしても、映画監督としても、学園青春ものであり、倒錯的な関係性もある今回の『惡の華』は、自分の原点に戻ることができた作品だなと思っているんです。

ーー原作を読んで、「これは自分が映像化するしかない!」と思ったそうですね。

井口 確か、3巻目が出た頃に読んだんです。登場する人物がすべて自分の体の中にスッと入っていくような感覚でした。直感的に「これは映像化したい!」と。それで知り合いの編集者に頼んで押見先生にお会いしたところ、押見先生は僕の『クルシメさん』がすごく好きだということで、『惡の華』の映画化を快諾していただいたんです。でも、そこからなかなか企画が動かず、一時期は諦めかけたこともありました。

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最終更新:9/19(木) 15:33
マグミクス

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