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臓器の仕事にも影響が! 心臓や膵臓、腎臓にも脂肪がつく...”第三の脂肪”っていったいナニ?

9/19(木) 12:03配信

テレ東プラス

体重を増やさないことが予防につながる

── 異所性脂肪はどんな人がつきやすいのですか。

「異所性脂肪は、基本的には内臓脂肪や皮下脂肪の後につくものです。ただ、まれに、たいして肥満でもなく、内臓脂肪や皮下脂肪も少ないのに、例えば脂肪肝ばかりがつくという人もいます。

人種的な差もあります。世界には500kgを超えるような体重の人もいますが、そのほとんどが皮下脂肪で、日本人はいくら太ってもあのようにはなりません。もともと欧米人は皮下脂肪の数が非常に多いのです。逆にいえば、日本人は皮下脂肪が多くないために、内臓脂肪や異所性脂肪で対応せざるを得ないわけです。
現に、アメリカの超肥満者には心臓病が少ないという意外な報告もあります。一方で、日本では心筋梗塞や脳梗塞になった人に痩せている人が少なくありません」

──異所性脂肪がたまることで、体にはどんな負担がかかるのですか。

「脂肪を蓄える臓器でないところに脂肪がたまるのですから、臓器本来の仕事ができなくなります。脂肪自体が悪さをするというより、脂肪が仕事の邪魔をしてしまうんですね。例えば、ハンバーガーを作って売ることが仕事なのに、余計なストックが店の半分を占めていたら、業務に差し支えますよね。異所性脂肪がたまると、そういう状態が起きるのです。

異所性脂肪は内臓脂肪と違って、一度蓄積されるとすぐには取れません。脂肪はよほどのことがない限り臓器に入っていかない一方で、いったん入るとなかなか出ていかないのです。

異所性脂肪をため込まないために自分で気をつけられることは、内臓脂肪を目安にして、それが増えないような生活をすること。もっと簡単にいえば、自分の理想体重との差はすべて脂肪と考え、体重を増やさないようにすることですね。その差が少なくなる状態が長く続けば、おのずと異所性脂肪も減っていくはずです。ただし、1カ月ダイエットして体重が減ったから異所性脂肪も減るかというと、そういうことではありません。

臓器は健気で、かなり悪くならないと症状が現れず、肝臓に至っては症状が出たときにはほぼ手遅れといっていい状態になっています。そこまで自分の体の状態が悪くなる前に予防することが大事なのです。

異所性脂肪は血液検査で判断することはまだできませんが、超音波(エコー)検査やMRI検査を行うことで、臓器に脂肪がたまっているかを診断することができます。発見しづらく確実に減らす方法が確立されていない異所性脂肪は、そういう意味でも一番怖い脂肪といえるでしょう」

──秋津先生、ありがとうございました!

【秋津壽男医師 プロフィール】
1954年和歌山県生まれ
1977年大阪大学工学部発酵工学科卒業 1986年和歌山県立医科大学卒業
1998年秋津医院を開業
日本内科学会認定総合内科専門医 日本循環器学会認定循環器専門医
日本医師会公認スポーツドクター 日本体育協会公認スポーツドクター
日本禁煙学会認定禁煙専門医
著書に「本当に怖いのは、第三の脂肪」(幻冬舎)、「薬を使わずに『生活習慣病』とサヨナラする法: 医師が教える『自己治癒力を高める』コツ」(三笠書房)など。

●この記事は秋津壽男医師の見解に基づいて作成したものです。

※「主治医が見つかる診療所」より

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最終更新:9/19(木) 12:03
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