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原発事故の責任を誰が取るのか。「市民感覚」で始まった裁判で東電元会長らに無罪判決

9/19(木) 17:18配信

BuzzFeed Japan

東京電力福島第一原発事故の刑事責任を問う裁判で、東京地裁(永渕健一裁判長)は9月19日、事故当時に東京電力の最高責任者だった勝俣恒久元会長(79)、原子力部門のトップだった武黒一郎元副社長(73)、同部門のナンバー2だった武藤栄元副社長(69)の3被告に、無罪を言い渡した。

いずれも禁錮5年を求刑されていた。この裁判は、「強制起訴」という珍しい手続きで始まった。なぜ、このような経緯をたどったのか。【BuzzFeed Japan/貫洞 欣寛】

覆った検察の決定。「強制起訴」で裁判に

この裁判は、「強制起訴」という手続きで始まった。

検察官が被告の刑事責任を問うために裁判を起こし(=起訴し)、被告側と検察側が争う通常の刑事裁判と異なり、検察官役の「指定弁護士」と呼ばれる、裁判所に選ばれた弁護士らが、3人を起訴した。

弁護士は普段、刑事被告人を弁護するのが職務だ。それが、被告らの罪を問う立場に回ったのだ。

原発事故の後、東電旧経営陣の責任を問う1万人以上の告訴・告発を受けた東京地方検察庁は2013年9月、東日本大震災クラスの津波が原発を襲うことは予見不可能だったなどとして、旧経営陣ら全員を、刑事責任を問う裁判にかけないこと(=不起訴)を決めた。

これに反発した被災者や弁護士らでつくる告訴団は、検察審査会に審査を申し立てた。

検察審査会とは、起訴を巡り検察の判断がおかしいと思った時に審査を求めることができる組織だ。各裁判所ごとに設けられており、11人いる審査員は、有権者から無作為で選ばれた市民が務めている。

検察審査会は2014年、勝俣元会長ら3人について「刑事裁判にかけるべき(起訴相当)」と結論づけた。これを受けてもう一度捜査した東京地検が再び「不起訴」とした。

審査員を変えて行われた検察審査会は再度「起訴相当」の議決を出し、検察の決定をまたも覆した。

日本の司法制度では、刑事裁判を起こして罪を問うことができるのは、検察だけとなっている。

しかし、検察への不服を審査する検察審査会が2回、起訴すべきだと議決すれば、今度は検察ではなく裁判所が指定する弁護士の手で強制的に起訴され、刑事裁判が始まるという特例があるのだ。

捜査と裁判のプロである検察官が判断したことでも、市民感覚で「おかしい」と思える点があればそれを反映させ、検察の独走を防ぐというのが、制度の目的だ。

こうして3人は2016年2月に強制起訴され、刑事裁判が始まった。

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最終更新:9/19(木) 17:22
BuzzFeed Japan

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