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Facebook「リブラ」にバイナンスが親政府的ステーブルコインで対抗宣言 ― 途上国中心に勢力拡大か

9/19(木) 14:00配信

CoinDesk Japan

仮想通貨取引所バイナンス(Binance)は現在、自社によるステーブルコインのヴィーナス(Venus )プロジェクトを、フェイスブック(Facebook)のリブラ(Libra)に代わる親政府的なプロジェクトとして明確に位置づけている。2社の競合関係を示唆する意見を否定してからわずか1カ月である。

先月、バイナンスがローカライズされたステーブルコインと世界中の法定通貨に連動したデジタル資産を開発するこの取り組みを始めた際、バイナンスCEOジャオ・チャンポン(Changpeng Zhao(“CZ”))氏は「リブラとの関係について何か言うとすれば、これはリブラを助ける存在になる」と述べた。

しかし、バイナンスのリブラに対する立場は硬化しつつあるようだ。

バイナンスのチーフコンプライアンスオフィサーを務めるサミュエル・リム(Samuel Lim)氏は先週、OECD グローバル・ブロックチェーン・ポリシー・フォーラム(OECD Global Blockchain Policy Forum)でCoinDeskに対し、ヴィーナスに関して次のように述べた。

「ヴィーナスというのは、リブラへの反応、またはリブラの代替と言う方がいらっしゃるかもしれません。私は、リブラにとって強力な競合のような存在だと言いたいですね」

同氏によると、彼のチームは途上国の中央銀行や規制当局と協議を重ねており、彼らは、もしリブラが導入されれば、自国通貨に対する主権的な権限が一夜にして失われるかもしれないことを懸念しているという。もしインフレ問題があり、国民が自国通貨よりもリブラを選好する場合、国の主権に対するリスクは特に深刻だ。

「今日我々が発信しているメッセージはこういうものです」と同氏は付け加えた。「あなたたち政府には力があります。いかなる力をも、我々はあなた方から削ぐことはありません。リブラとは違うのです」

途上国の政府はリブラについて「間違いなく心配している」と同氏は述べた。「『試してみよう』 と言う国もあるかもしれないが、『我が国経済にリブラを入れるなど絶対にあり得ない』 と言う国もある。もちろん、先進国にはそれを阻止する力がある。しかし、途上国には、このように強力な企業をブロックすると言い放つだけの経済力はない」

バイナンスはすでにアフリカに進出しており、ウガンダに取引所のハブを立ち上げ、運営している。しかし同氏は、現時点でヴィーナスに関し誰と話をしているか明言するのは不適切だと述べた。

「これだけは言えます。我々は、今後3カ月から6カ月の間に、政府、中央銀行、大企業とのパートナーシップに大きく向かっています」と続いた。

リブラとは異なり、ヴィーナスは、いかなるステーブルコインも、それを発行した政府に管理能力が留まることを保証する。どのようにコインを担保し、何枚のコインを作成するかを政府が決めるのだと同氏は言う。

そのため、中央銀行はコインを裏付けるために金庫に保有する通貨準備の量を決定する。バイナンスは技術プロバイダーで、コインを作るためのバイナンス・チェーン(Binance Chain)を提供する。

CoinDeskがフェイスブックに対してコメントを求めると、同社が今年7月に行った証言を示されるだけだった。

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最終更新:9/19(木) 14:00
CoinDesk Japan

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