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空母化する「いずも」の訓練実態。日中改善より対立想定した日米安保強化

9/20(金) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

近く「空母化」される護衛艦「いずも」が、ひと回り大きいアメリカの原子力空母「ロナルド・レーガン」と青い海をゆっくり並走する。「いずも」の艦上に、「レーガン」搭載のヘリが轟音を上げながら着艦した。2019年6月19、20両日、南シナ海で行われた日米共同軍事演習の一コマである。

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「いずも」型護衛艦の南シナ海・インド洋への長期航海と共同軍事演習は、2017年以来3年連続。中国に対抗し、日米「共通の外交戦略」になった「インド太平洋(戦略)」に基づく航海と演習は安保法制と連動し、「日米一体化」を強めている。

対中姿勢で異なる5つの「戦略」

アメリカ国防総省は6月1日、トランプ政権の新アジア政策「インド太平洋戦略報告」を発表した。安倍首相も2016年、包括的外交政策「自由で開かれたインド太平洋戦略」を提唱している。

このほかインドとオーストラリア、東南アジア諸国連合(ASEAN)もそれぞれ、「インド太平洋戦略(構想)」を発表している。

これらは共通点も多いが、決定的に異なる点がある。それは対中国姿勢だ。

アメリカの戦略は「(地域における)米軍の軍事的優勢は失われている」との現状認識に立ち、「対中同盟」の再構築を狙う。そのため米中衝突に備えて、日米同盟をはじめ同盟国・友好国との「重層的ネットワーク」形成を提唱した。

一方、インドとASEANの「戦略」は、中国排除には与せず、対中同盟の形成には否定的である。

微妙なのは日本だ。安倍首相は日中関係改善を進める中、2018年秋から「戦略」の二文字を封印し、経済と安保の「政経分離」を図って「中国と敵対する意図はない」と強弁している。

しかしトランプ・安倍両氏は2017年11月の首脳会談で、この2つの戦略を「共同の外交戦略」とうたった。この合意により両国は安全保障面で一体化を進め、相互補完関係を強化する方針を鮮明にしたのである。

日米安保の強化と日中改善の整合性をとるのは難しい。

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最終更新:9/20(金) 18:01
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