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台湾大地震から20年 「天が与えた最も過酷な試練」=李登輝氏

9/20(金) 14:06配信

中央社フォーカス台湾

(台北 20日 中央社)1万3000人以上の死傷者を出した台湾大地震から、21日で20年になる。当時総統として復興の陣頭指揮を執った李登輝氏は回想録で、「天が台湾に与えた最も過酷な試練だった」と振り返っている。

1999年9月21日午前1時47分に中部・南投県集集を震源に発生したマグニチュード7.3の大地震。死者は2455人、負傷者は1万1305人に上った。

地震発生直後に軍の出動を指示した李氏。被害状況が予想をはるかに超えていたことを受け、同月25日には弾力的な財源調達や関係法令の制限緩和などの権限を政府に付与する6カ月間の「緊急命令」を発令。これらの迅速な対応が世界から高く評価された。当時日本の大手紙に掲載された小池百合子衆議院議員(現東京都知事)のリポートでも、李氏の指導力や軍の出動、緊急命令の発令が復旧に大きく貢献したとの見解が示された。

10月11日には北部・台北県(現新北市)林口で追悼式が催された。李氏は、台湾仏教界の高僧の説話を引用し、地震で犠牲になった全ての人々は「2200万人の台湾人に代わって受難した菩薩」だと述べ、犠牲者の霊を弔うと同時に、震災で混乱する国民の心にも寄り添った。

李氏は震災で得た教訓を未来の台湾建設に生かしてほしいと、2004年に回想録「921大地震救災日記」を出版。被災地を視察した際に「子どもを助けてほしい」と涙ながらに訴えていた女性を見て目頭を熱くし、生存者の救出に尽力すると心に誓ったことや、避難所で出会った子どもたちに「どんなに苦しく、痛く、怖くても冷静に、理性的に対処しなさい」と励ましたエピソードなどが収録されている。

近年、めったに人前に姿を現さなくなった李氏。友人と震災を語る時には、それまで国際問題や両岸(台湾と中国)問題に向いていた自身の目が、地震を機に台湾人の日常生活に向くようになったと振り返り、敬虔なクリスチャンらしく、神の思し召しだったとの考えを示しているという。

(謝佳珍/編集:塚越西穂)

最終更新:9/20(金) 14:06
中央社フォーカス台湾

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