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翌日配送支える超過酷労働。アマゾン物流センターに再潜入取材したジャーナリストに聞く

9/20(金) 20:00配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

今やAmazon(アマゾン)は多くの人にとって欠かせない便利なサービス。だが、「翌日配送」など“便利すぎる”サービスの裏をどんな労働環境が支えているのか想像する人は少ない。

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世界各国でその過酷な労働環境の問題だけでなく、サービスを展開する国での「税逃れ」なども批判の対象になっている。

アマゾンを批判する声が世界的に高まる中、日本ではなぜか誰も正面から批判しようとしない。15年越しで2回目潜入取材を行い、『潜入ルポamazon帝国』を著したジャーナリスト、横田増生さんに聞いた。

翌日配送を支える「非人間的」な労働

BI:横田さんがAmazonの倉庫に潜入取材をしたのは今回が2度目ですね。1回目は15年前に『潜入ルポ アマゾン・ドット・コムの光と影』を執筆されたとき。今回は2017年のクリスマスセール前の繁忙期に小田原の物流センターに潜入されたんですよね。15年前と比べて、物流センター(アマゾンではフルフィラメントと呼ぶ)での、働く環境はどう変わっていましたか?

横田:体力的には今回もつらかったです。注文された商品を広大な倉庫を歩き回ってピッキングする仕事だったんですが、倉庫内を歩く距離は15年前と今回はほぼ同じ1日約20km。50歳を超えた体にはこたえました。

それでも働いている人の中には自分より年上の人もいて……男子トイレの個室には「おむつを流さないでください」という張り紙があったので、何らかの事情で大人用のおむつをしている人も働いているんだとわかりました。

人間がどんどんロボット化している

BI:精神的にはいかがでしたか?

横田:ピッキング作業の際はハンディ端末を持たされます。商品をピックすると「次のピッキングまであと何秒」と表示が出る。近くだと30秒、遠くになると1分30秒というように、距離に応じた制限時間が出る。制限時間内にピックできないことが増えると、アルバイトを管理するリーダーやスーパーバイザーとの面談が待っています。常に追い立てられる感覚です。

自分の行動データは全てアマゾンに把握され、見張られている感じも気持ち悪い。

15年前はハンディ端末でなく、紙でした。端末になりミスはなくなったが、人間はどんどんロボット化しているようにも思います。

BI:アマゾンは物流センターの自動化を進めていると言われています。実際働いてみて、物流の工程を完全にロボット化できると感じましたか?

横田:「倉庫作業はすぐにロボット化される」という人も多いですが、それは単純すぎる。1番ロボット化したいのはアマゾンのはずなのに、創業以来、25年かけてもできていない。それがあと10年ぐらいできるとは考えにくい。

完全ロボット化を阻む要因は商品の種類の多さでしょう。

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最終更新:9/21(土) 5:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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