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論文、選挙、子連れ再婚…夫婦別姓なくて困る女性と「妻の不倫」心配する男性

9/20(金) 20:00配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

国立社会保障・人口問題研究所が発表した「全国家庭動向調査」で「夫、妻は別姓であってもよい」が初めて5割を超えるなど、(調査は2018年7月に実施)選択的夫婦別姓を求める動きが高まっている。

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男性議員の中には「妻の不倫」を心配する人がいる一方、医師、政治家、“子連れ再婚”など、さまざまな事情から選択的夫婦別姓に賛成する女性たちがいる。

アイデンティティは姓より仕事

昭和大学病院呼吸器アレルギー内科、睡眠医療センターで医師として働く伊田瞳さん(31)は、結婚時に夫の姓になった。診療放射線技師の夫から「できれば名前はそちらが変えて欲しい」と言われたからだ。仕事でも旧姓を通称使用せず、夫の姓を名乗っている。

地方出身の夫の両親に比べて近くに住む伊田さんの両親は頻繁に夫婦の家に来ており、伊田さんいわく、「夫は実質“お婿さん”状態」だそう。 伊田さん夫婦には1歳になる息子がいるが、子どもが生まれて以降はなおさらだ。

「私は元々、苗字と言うアイデンティティをそんなに大切だと思っていませんでした。夫が苗字を変えて欲しいという理由も深く聞かなかったし気にしていなかった。でもそれは私が、仕事内容にアイデンティティを感じていたり、実家に近い所で生活できている地の利があったからだと思います」(伊田さん)

「論文の著者名」という落とし穴

そんな伊田さんが夫婦別姓の不自由さを感じるのは、論文についてだ。これまでに数本の論文を執筆しているが、旧姓のものもある。

「学位論文は執筆に4年を費やしました。妊娠中も作業をして血を吐くような思いで仕上げたのに、著者名が旧姓のため、私の業績として論文のサイトなどで検索に上がってくることはありません。 姓を変えることにアイデンティティの苦痛は感じませんでしたが、仕事の実績がバラバラになってしまうことが、ただただ無念です。日本の戸籍制度は、女性が論文を書くことを想定していないと思います」(伊田さん)

伊田さんは医局の会議でこの不便さを打ち明けたことがあるが、誰もピンときていなかったという。同業者以外に話すと、「そんな問題があったんだ」と驚く人が多く、問題が可視化されていないと感じている。

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最終更新:9/21(土) 6:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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