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ヤマハの人気アンプTHRがギターワイヤレス対応などフルモデルチェンジ

9/20(金) 23:52配信

BARKS

2011年に発売され“デスクトップアンプ”という新たなカテゴリーを築いたヤマハのギターアンプ「THR」がフルモデルチェンジ。「THR-IIシリーズ」として、フルワイヤレス機能搭載モデルを含む「THR30II Wireless」「THR10II Wireless」「THR10II」の3機種が10月3日より順次発売される。9月19日に行われた発表会には、TOTALFATのKuboty、KEYTALKの小野武正、グッドモーニングアメリカの渡邊幸一という3人のギタリストが登場、新機種の魅力を語った。

「THRシリーズ」は、大型ステージアンプでもない、小型練習アンプでもない、“デスクトップアンプ”という“第3のアンプ”として2011年に登場。「THR」の名称は「THIRD」に由来する。これまで歪みにこだわったモデルやブティックアンプのサウンドを搭載したモデル、高出力のアンプヘッドといったバリエーションがリリースされてきたが、登場後8年となる2019年、フルモデルチェンジを果たした。

3機種をラインナップする「THR-IIシリーズ」は、現代のギタリストのニーズにマッチしたサウンドと機能をアップグレードし、ギタリストが“オフステージでいつも自分のそばに置いておきたい”それでいて音は通常のアンプと一線を画す本格的なギターアンプとなっている。

開発で最もこだわったというサウンド面では、スピーカー構造をヤマハのAV開発技術を用いて刷新、音質の向上が図られた。あわせて出力もアップ。「THR-10」が10Wだったのに対して、「THR10II」「THR10II Wireless」は20W仕様に。さらに30W仕様の「THR30II Wireless」も追加。ユーザーの使用環境や用途に応じて豊富なラインナップが揃った。なお、コンパクトな「THR5」とアコースティックギターに特化した「THR5A」は販売が継続される。

ギターアンプでありながら、Hi-Fiなオーディオサウンド再生を両立しているのも特徴の一つ。ヤマハ独自のエク点デッドステレオ効果により、本体よりも外側にスピーカーが存在するかのような広がりのある高音質のサウンドを実現している。

定評あるアンプモデリングに関しては、ヤマハ独自の高解像度モデリング技術VCMテクノロジーを用いて再度モデリングを刷新。より現代の音楽トレンドに合わせたリアルなアンプサウンドへ昇華させた。アンプモードは方向性の異なる3つを用意。歴史ある伝統的なアンプをイメージした「CLASSIC」、クリーンに特徴のある高級アンプをイメージした「BOUTIQUE」、エッジの効いたハイゲインサウンドが特徴の「MODERN」から選択。それにCLEAN、CRUNCH、LEAD、HI GAIN、SPECIALの5種を組み合わせ計15種のアンプモデルを切り替え可能。サウンドバリエーションの幅が大きく広がっている。また、アコースティック用、ベース用、フラットの3種類も別途用意し、さまざまな楽器に対応する。また、エフェクトも新たにモデリングし直し、リアルなアンプモデリングにマッチするようチューニング。コーラスやリバーブ、トレモロなど8つのエフェクトが用意される。

機能面では現代のギタリストの多用なニーズにマッチする4つの機能が新たに加わった。まず、Bluetoothは全モデルに搭載。スマホから高音質な音楽再生ががワイヤレスで行える、Bluetoothスピーカーとして使用可能。好きな曲でセッションも楽しめる。さらにサードパーティ製のBluetooth対応コントローラを使用すれば、ケーブルをつながずに本体の音色を切り替えたり、エフェクトのON/OFFが可能となる。

さらに注目なのがギターワイヤレス機能。「THR10II Wireless」「THR30II Wireless」にはギターワイヤレスレシーバーを内蔵。別売のLine 6のワイヤレストランスミッター「Relay G10T」を使用することで、複雑なセッティングを必要とせず、上質なギターワイヤレス演奏が可能だ。トランスミッターをセットにしたパッケージは用意されないが、これはすでにLine 6のトランスミッターを所有するユーザーが多いことから選択されたという。

さらに上記2つのワイヤレスモデルは、充電式バッテリーを搭載。電源コードや乾電池を使わず、連続約5時間の使用が可能(充電時間は約5時間)なので、屋外や小規模のライブステージなどにもぴったり。同時発売の専用キャリーバッグと組み合わせれば、いつでもどこでもTHRのサウンドを持ち運ぶことができる。

また、3機種ともiOS/Andoroid用アプリ「THR Remote」を活用すれば、手元で音色をエディット可能。本体では操作できないエフェクトパラメーターをカンタンにコントロールすることができる。

ギタリストならではの価値観を大切にしたデザインを追求してきた「THRシリーズ」。今回のモデルチェンジの際にも質感などにこだわり、スイッチ、ノブ、グリルなどヴィンテージなルックスにモダンな要素を取り入れたデザインに仕上げた。コントロールパネルにはユーザーインターフェイスに最低限必要なノブだけを配置し、初めて使う人にも直感的に操作できるシンプルなインターフェイスになっている。また、バーチャルチューブイルミネーションにも注目。真空管アンプを彷彿とさせる筐体内部のオレンジのイルミネーションが、ギタリストのギターを弾く気分をいっそう高揚させるポイントにもなっている。

音楽制作用のデバイスとしての魅力も十分。全モデルともUSBクラスコンプライアント対応のUSB端子を搭載しており、ドライバ不要でパソコンやモバイルデバイスとカンタンに接続可能。録音用のオーディオインターフェイスとして手軽に使用することができる。Steinbergの音楽制作ソフト「Cubase AI」と「Cubasis LE」のダウンロード版ライセンスも付属するので、ギター演奏だけでなく、最新のレコーディング・音楽制作環境が楽しめるというわけだ。このほか、最上位モデルとなる「THR30II Wireless」のみラインアウト出力を搭載。クオリティの高いギターサウンドをステージやレコーディングなど、さまざまなユースケースで活用できる仕様となっている。

■現役ギタリストが「THR-II」の魅力を語る

9月19日に行われた発表会には「THR-IIシリーズ」の魅力を伝えるべく3人の現役ギタリストが登場。TOTALFATのKubotyさん、KEYTALKの小野武正さん、グッドモーニングアメリカの渡邊幸一さんが、ギター演奏を交え新機種のインプレッションを語った。

まずはデザインについて、現行モデルを使っていたという渡邊さんが「もともとデザインはいいと思っていました。(今新機種も)家に置いても違和感がない」と述べると、小野さんがグリルを指差して「ヤマハの“Y”がおしゃれ」と続ける。「リビングのラックに置いたら馴染みがよくて。色味もそうだし、大きさが絶妙。オーディオに近いというか、わりとどこでも置きやすい」とはKubotyさん。

サウンドについてはまずKubotyさんがコメント。「アンプとしてはもちろんなんですけど、Bluetoothスピーカーとしてめちゃめちゃ調子よかったです。だいたいMacBookとかiPhoneから音楽を聴くんですけど、ペアリングとかもスムーズにできて。オーディオとギターとバランスがとれるっていうのもすごい使いやすかった。僕、作曲はMacでやってるんですけど、それのモニタースピーカーとしても使ってました。スピーカーとしてもいいし、ギターアンプとしてすごい気持ちよく弾くことができて、だいぶ家に置いてギターのアンプから音を出す時間が格段に増えましたね。」

「アコギ感覚だよね。アコギって手にとってそのまま完成の音が出るじゃないですか。」と続けたのは小野さん。エレキギターで音を出すには、シールドをつないだりアンプの電源を入れるといった手間がどうしても必要になる。「そういう工程が全部省かれて、ギターを手にとったらエレキのギターの音が出る。しかも、iPhoneとかと同期してボリュームとかもアプリでできるっていうことでお手軽。お手軽なのに音がいい。」と、ワイヤレスの魅力を語った。また、充電式バッテリー内蔵なので家でのどこへでも気軽に持ち運べる、キャンプに持っていきたいという声もあがった。

バリエーションが増えたギターモデリングについてKubotyさんが「CLASSIC、BOUTIQUE、MODERNでキャラクターがけっこう変わるんですよね。試した?」と聴くと「俺、CLASSICが好き」(渡邊)、「MODERNが好きだった」(小野)との答えが。それぞれのアンプモードでクリーンサウンドを弾き比べ「BOUTIQUEもいいですね。MODERNは前に出てくる印象があります」(渡邊)、「気持ちいいですね。チューナーも付いてるし。これ1台あればなんでもできます」(小野)。

「エフェクトも備え付けのやつが直感的に操作ができるんで、楽しくて家でいろいろやってました」(渡邊)と、エフェクトに話が及ぶと「PHASERがかなり好きでした」と答えたのはKubotyさん。ヘヴィなリフを演奏しつつ「MODERNのモードが好きでアンプタイプはLEAD。しっかり欲しいMIDとニュアンスが出しやすいのがあって……。いいですよ」と笑顔。今回の発表会のリハが終わったあとも3人で弾き続けてしまい、スタッフに迷惑をかけたことも告白。さらにトークはヒートアップ。

小野「ギタリストが集まった時にすぐセッションできる。」

Kuboty「確かに飲み会の時に欲しいよね。」

小野「どこでも欲しいです、これ。僕らだったらライブ前の楽屋とか。変な話、車の中でもできちゃうしね。なんか移動中で確認しないといけない時とか」

渡邊「(試用した製品は)説明書がなかったんですけど、それでも直感的に楽しめて、なおかつ今回ワイヤレスってのも初めて知ってそれに感動して。めちゃめちゃ楽です。相当な進化だし、遅れとかもないし。僕はワイヤレスはすごいなともいました。」

小野「(サウンドは)格段によくなってる。レンジ感が広がったのと、エフェクターのかかり方がより自然というか。ツマミで全部やれるのがいいですよね。ボタンを押して、とかじゃなくて。PHASERを6割とか(とツマミを回す仕草)。」

Kuboty「(アプリを使えば)キャビネットの鳴りを変えられるんですよね。412とか212とか。最高です。」

音楽制作環境としては「THR-II」ワイヤレスモデルをオーディオインターフィエスとして使用し、ワイヤレス録音が可能という点も目新しい。「家の環境でシールドがけっこうわずらわしいなって思ったんですよ」とは小野さん。デモ音源の録音ならこの環境で十分、「ワイヤレスでDTMってなかなかできなかったですよね」と続ける。トランスミッターは別売りだが、「これはニコイチで考えたほうがいいぐらい。ギタリストとしてこれがあるだけで、だいぶアンプを使う時間が一気に増える」とKubotyさん。

トークが盛り上がったところで、いよいよ3人によるセッションがスタート。それぞれ自分たちの曲に合わせて16小節ずつギターソロを回していくという「下北沢ギタリスト会スタイル」でパフォーマンス。アンプのセッティングはKubotyさんがHI GAIN-MODERNにCHORUSとスプリングリバーブ、小野さんがLEAD-MODERNにPHASER、渡邊さんがHI GAIN-CLASSICにショートディレイ的に浅めのエコーとリバーブを組みわせ。それぞれ異なるサウンドによる圧巻のプレイで会場をわかせた。

そして、演奏終了後もトークは止まらず。

Kuboty「ほんとに素直な気持ちで、弾いててとてもテンションの上がるサウンドになってまして、それは間違いないです。」

小野「ちっちゃいアンプって、まあこんなもんかっていうことがすごい多いんですけど、ぜんぜんそんなことない。入り込んじゃいますよね。楽しくて。」

Kuboty「ヤマハのTHRとともに日本のギタリストの技術向上に。耳よくなるよね。こういうちゃんとしたアンプがあると。」

小野「これ、高校の軽音楽部とかに導入したらすごくいいなと思います。お手軽だし。今、けっこう音量出せない問題あるらしいんで。路上ライブでも使えるし。」

渡邊「路上ライブとかすごい向いてそうですよね。アコギもできるし。」

Kuboty「俺と武正と幸一でゲリラライブ! THR片手に。ゲリラライブだったのになぜかヤマハの公式からYouTubeが上がるとか。あれ? ゲリラじゃなかったの?って(笑)。」

製品情報
◆THR30II Wireless
価格:オープン(想定市場価格 54,000円前後 税別)
発売日:2019年10月3日
◆THR10II Wireless
価格:オープン(想定市場価格 48,000円前後 税別)
発売日:2019年10月10日
◆THR10II
価格:オープン(想定市場価格 32,000円前後 税別)
発売日:2019年10月10日

<オプション>
◆キャリーバッグ THRBG1
価格:7,000円(税別)
発売日:2019年10月10日
◆Line 6 Relay G10T(トランスミッター)
価格:オープン(想定市場価格 12,000円前後 税別)
発売中

最終更新:9/20(金) 23:52
BARKS

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