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「あな番」最終回翌日、記者が「早っ!」と驚いた田中圭の即レス

9/20(金) 17:14配信

スポーツ報知

 今夏の連ドラでひときわ際だったのは日本テレビ系「あなたの番です」。日テレでは25年ぶりとなる2クールのドラマ。4月の番組スタート時は視聴率も低調だったが、毎回「エ~ッ!」と驚かせるストーリー運びに加え、出演者たちの熱演もあって、回を重ねるごとに注目度が上昇。視聴者がストーリーの行方を推理する「考察」にも火がついて、8日の最終回の平均視聴率は、今年放送された民放の連ドラで1位の19・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。

 「あな番」のブレイクは、間違いなく、現代のドラマ史に残る事象であったといえる。1話完結モノや原作つきの作品でないと企画自体が通りにくくなっているいま、オリジナルで2クールといった大胆な挑戦を仕掛け、視聴者を巻き込んでいくという歩み方は、ドラマ関係者を勇気づけるものであった。最終回の結末や、動画サービス「hulu」でのスピンオフ配信に抵抗感を示す声も聞かれたが、議論を巻き起こすこと自体が実に現代らしい展開。そもそもhuluとのメディアミックスがあるからこそ、あれだけの制作費をかけた作品が作れたわけだから、記者はおおむねプラスに受け止めた。

 最終回の翌日、大きな渦の真ん中にいる「あな番」チームの人にどう思っているか聞いてみたかった。ダメ元で主人公・翔太を演じた田中圭にコメントをもらえないかお願いした。マネジャーに趣旨を説明し、おうかがいを立てた時点で、違う作品の現場にいると聞いた。これまでの経験的に「難しいかもな…」と思った。なにせとても忙しい売れっ子だし、現場の真っ最中でもある。しかも局を通じたオフィシャルのお願いではない。できれば当日の紙面に載せたかったので、締め切りのタイムリミットは数時間ほどだった。

 「間に合いますか」。ほんの2時間ほどして、マネジャーからメールが入った。田中からの長文のコメントが添えられていた。「数字にこだわらず作品を作っていくべきだし、内容が全てだと思っているのは変わりません。ただ、多くの方が見てくださったというのは素直にうれしいです。反響もうれしかったです」。そして「挑戦としてスタートした作品です。結果も出て、これから同じように挑戦してくれる作品が増えたらいいなと思っています。本当にいい経験をさせてもらいました。これを糧にまた次へと進みます」とつづられていた。

 現場の合間に一生懸命考えてくれたようだ。無理なお願いをしたのに、恐るべきスピードで応えてくれたことが驚きとともにうれしかったし、なにより、回答の中身も、こちらの趣旨を理解した100%の内容であった。そこには半年間「あな番」を引っ張ってきた座長の誇りのようなものも感じられた。すぐに原稿に反映し、翌日の紙面に掲載させてもらった。

 「あな番」放送中の8月、田中にインタビューを敢行したときのこと。ちょうど映画のプロモーションタイミングだったこともあり、連ドラを同じクールに2本やっていたので「すごいスケジュールで動いていらっしゃいますけど、田中圭さんって、もしかして5人ぐらいいらっしゃいますか?」と尋ねた。田中は「よく言われます」と笑いながら「たぶん、皆さんが思っているより僕がずっとタフなんだと思います」と返してくれた。

 役者の仕事は現場の時間通りに行けばいいわけではなくて、その前にせりふを覚えたり、演技プランを考えたりする準備の時間も必要だ。いまの田中のスケジュールから察するに、いろんな時間を削りながらやっているわけだけど、彼に悲壮感のようなものはなく、むしろ楽しそうに受け止めているように見える。体だけでなく、心もタフであること。デキる人は「即断、即決、即レス」であることだとどこかで聞いたことがあるが、田中の“即レス”に、彼がいま、各所で引っ張りだことなっている理由が分かる気がした。(記者コラム)

最終更新:9/20(金) 17:14
スポーツ報知

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