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地上における「最高の乗り物」│伝統を体現する、ひとつの手法としてのSUV

9/20(金) 6:46配信

octane.jp

ベントレー初の、そしてハイラグジュアリーブランドとしても初のSUVのベンテイガ。SUVの頂点にとどまらぬ、最強のドライバーズカーであるその本質的な魅力とは。

地上における「最高の乗り物」伝統を体現する、ひとつの手法としてのSUV(写真10点)

一世紀の長きに渡り"究極のドライバーズカー"を造り続けてきたベントレーが、ハイエンドラグジュアリー界におけるSUVの先駆けとなったベンテイガを生み出したのは、ある意味、必然だったのかもしれない。究極にして最強のドライバーズカーにふさわしいカタチがSUVであった。すなわち、ベントレーは地上における"最高の乗り物"を造ろうとしたに違いない。
 
そのことは、ベンテイガというSUVの実力を知ればたちまち明らかとなる。筆者はベンテイガのデビュー以来、アメリカ、スイス、そして日本で、と、ありとあらゆる場所と場面でその性能を試してきた。およそ普通のSUVでは行きたくないような過酷な場所でも、行けと言われて突き進んだ。否、突き進めと車のほうから促してくれた。
 
市街地に高速道路、カントリーロードにワインディングといった一般路はもちろんこの上なく快適にクリアしたうえで、ぬかるんだオフロードに急勾配、岩や倒木の荒れ地、アイスバーンに圧雪、さらには砂丘といった道なき道まで挑戦することができた。およそ道路と繋がった土地でさえあれば、躊躇うことなくベンテイガで入っていけたし、特別なドライビングテクニックに頼らずともそれらすべてを面白いくらい易々と走破した。そのうえ、サーキット走行まで途方もないレベルで、まるでスポーツカーのように、こなしたのだ。ベンテイガに走れない場所などない。そう確信した。
 
乗用車を超えて、車を超えて、地上の乗り物として最強たらんとする。そのための機能的スタイルとして、そして、ブランドが守り続けてきた誇り高き伝統を体現する一つの手法として、SUVというカタチが最適であったに違いない。
 
ベンテイガの本質的な魅力は、地上における究極のサバイバル性を保証したうえに表現された世界初のラグジュアリーさにこそあった。
 
ほとんどすべてのオーナーは、砂漠の王族でもない限り、デューンバギーのようにベンテイガを砂丘で走らせようとは思わないだろう。オフロードだって踏み込もうとはしまい。サーキットなど論外。けれども"そんなことしない"からといって、これらの機能や性能がまったく不要なのかというと、それは違う。何でもできる、ということと、実際に行うこととは次元の異なる問題だ。やろうと思えばできる、できないことがないという価値の提供こそが、ハイエンドブランドの矜持というもの。できそうでできない車との大きな差がそこにある。

ちなみに、635psのW12ツインターボを積む最上級グレードのベンテイガ・スピードなら、その最高速度は306km/hであるとプレスリリースにはある。たとえアウトバーンの速度無制限区間であっても、ベンテイガを300km/hオーバーで走らせようと思うオーナーなどそうそういまい。
 
けれども、スーパーカーの場合と話はまるで同じで、300km/h以上出すための、そしてどんな場所であっても走り抜けるための、機械的および電気的な最先端テクノロジーの数々が、街中における極上の精神的ライドフィールを生み出してくれるというものだ。すべての性能や機能がその半分にも至らなかったとしたならば、それでも街で扱うには十分過ぎるわけだけれども、精神的な満足度を得ることなど、まるで叶わないと思う。


 
現在、日本で販売されているグレードは、前述のベンテイガ・スピードを筆頭に、608psのW12ツインターボを積むベンテイガと、550ps のV8ツインターボを積むベンテイガV8の3グレードが用意されている。いずれのモデルを選んでも、無敵の乗用車ぶりに違いはない。


イギリス本国では2018 年にプラグインハイブリッドも登場している。3リッター V6ターボエンジンにモーターを組み合わせた。EVモードで50 km 走行可能。
 
ミュルザンヌがリムジンの、コンチネンタルGTがスポーツクーペの、それぞれ頂点を極めてきたように、ベンテイガもまたSUV界における極北として君臨しているのだった。

BENTLEY BENTAYGA
ボディサイズ:5150×1995×1755 mm
ホイールベース:2995 mm 車重:2530 kg 
駆動方式:4 WD 変速機:8段AT
エンジン:W12 DOHC ツインターボ
排気量:5945 cc 最高出力:608 ps/ 6000 rpm
最大トルク:900 Nm/ 1350 - 4500 rpm
車両価格:2799万3600円

Octane Japan 編集部

最終更新:9/20(金) 6:46
octane.jp

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