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赤ちゃん言葉はやめるべき?[教えて!親野先生]

9/20(金) 10:21配信

ベネッセ 教育情報サイト

教育評論家の親野智可等先生が、保護者からの質問にお答えします。

【質問】
子どもに赤ちゃん言葉をつかうべきか、やめるべきか、迷っています。夫(子どものパパ)は、「わんわん」「にいに」「ぶうぶ」などの赤ちゃん言葉ではなく、はじめから「犬」「お兄さん」「車」などの普通の言葉を教えた方がムダがなくていいと言います。子どもには言いにくいように思うのですが…。

クリニカさん(1歳 男子)

【親野先生のアドバイス】

拝読しました。
結論から言うと、赤ちゃん言葉を使ったベビートークの方がいいです。
つまり、「犬」より「わんわん」、「お兄さん」より「にいに」、「車」より「ぶうぶ」、「ご飯」より「まんま」、「片づけ」より「ないない」の方がいいのです。

これは学術的な研究ではっきりと結論が出ています。
アメリカのワシントン大学とコネチカット大学の共同研究によって、赤ちゃん言葉で話しかけられた赤ちゃんの方が、早く、かつたくさんの言葉を覚えるということがわかっているのです。

研究では最初に、1才児26人とその親を観察しました。
すると、その時点で既に、親が赤ちゃん言葉を使っている子の方がよく喃語が出るということがわかりました。
「喃語」とは、「あぶう」「あう」「まむ」「ばぶばぶ」「あむあむ」「まんまん」など、赤ちゃんが発する意味を伴わない音声のことです。
これは、赤ちゃんが意味のある言葉を発する前の段階であり、言葉への意欲の表れでもあり、練習の意味もあります。

そして、次に子どもたちが2才になった時点で再度調査をしました。
すると、親が赤ちゃん言葉を使って話しかける機会が多かった乳児は、平均で433の言葉を獲得していました。

それに対して、親が赤ちゃん言葉で話しかける機会が少なかった乳児は平均169語の言葉でした。
つまり、前者は後者の約2.6倍の語彙力なのです。
平均で約2.6倍ですから、圧倒的な差といえます。

なぜこうなるかは、子どもの気持ちになってみればわかります。
例えば、親が「わんわん」と言えば、それを真似して子どもが「わんわん」と言えます。
そして、親がにっこり笑いながら「わんわん。言えたねえ」と言ってくれればうれしいですよね。

子どもの気持ちとしては、「うまく言えた。楽しいなあ。もっと言ってみたい」となるはずです。
こういう喜びが言葉の獲得意欲につながります。

ところが、親が「犬」と言っても、その発声は難しいので子どもは真似して言うことができません。
あるいは、既に「わんわん」と言える子が「わんわん」と言ったとき、親が「わんわん」と返さずに「犬だよ。犬!」と返したらどうでしょう?

子どもは、「あれ?違っちゃったかな?なんだか難しいな。楽しくないな」となるはずです。
これでは、言葉の獲得意欲が下がってしまいます。

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最終更新:9/20(金) 10:21
ベネッセ 教育情報サイト

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