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食物繊維で便秘が改善する人、しない人の違い

9/20(金) 12:12配信

Medical Note

「便秘は、食物繊維の摂取量が少ないから」「食物繊維を取れば便秘は治る」との言葉を聞きます。これを真に受けて食物繊維を一生懸命取る方も。でも、この対策は、便秘に悩むすべての人にとって“正解”ではありません。人によっては、おなかの張りなど不快感が増すだけに終わることも。では、どのような人にとって、食物繊維が便秘対策として有効なのでしょうか。便秘の原因を正しく理解した上で、食物繊維にしても下剤にしても、適切な対処を行えば、“お通じの悩みと苦しみ”から解放されるかもしれません。【自治医科大学医学部外科学講座消化器外科学部門教授・味村俊樹/メディカルノートNEWS & JOURNAL】

◇食物繊維を適切に摂取して、便秘の悩みから解放

20歳代女性のAさんは、大学卒業を機に親元を離れて1人暮らしを始め、証券会社に勤務。朝から晩まで忙しく働き、朝はコーヒーのみ、昼はパン、夜はコンビニ弁当かカップめんという生活が続きました。それまでは、母親が作ってくれる食事を朝夕に食べ、便通にも悩んだことのない快食・快便の生活でした。しかし1人暮らしを始めてからは、排便は3~4日に1回。しかも、出る時はカチカチの便で出しづらく、肛門が痛くなるので排便が怖くなってしまいました。いわゆる「排便回数減少型の慢性便秘症」の状態です。

食事がいけないのだろうと思いながらも、忙しさにかまけて、そんな生活が1年ほど続いたところで、Aさんは一念発起。栄養計算ソフトを購入して、自分の食事を見直したところ、なんと1日の平均食物繊維摂取量が4gしかなかったのです。厚生労働省は、女性では1日18g以上の摂取を推奨していますから、明らかに不足しています。そこでAさんは、レシピ本を参考に、1日平均20gの食物繊維を取るように習慣づけたところ、バナナのような便が毎日出るようになり、便秘の悩みから解放されました。

◇食物繊維摂取を増やしても、便秘の悩みは増すばかり

50歳代女性のBさんは、以前は毎日あった排便が、最近は3~4日に1回になってしまいました。しかも出る時は硬い便で出しづらく、排便困難感と残便感で困るようになりました。前述のAさんと同じく、排便回数減少型の慢性便秘症の状態です。

そこで、近くの病院を受診して大腸内視鏡検査を受けましたが異常はなく、下剤の内服を勧められました。しかし、「下剤はクセになる」「毎日飲んでいると次第に効かなくなる」との迷信を信じているBさんは、下剤の内服を断り、娘のAさんの勧めに従って食物繊維の豊富な食事を取るようにしたのです。そう、Bさんは、食物繊維を適切に摂取するようになって便秘が治ったAさんの母親です。しかし、元々、食物繊維の豊富な食生活を送っていたBさんは、以前から毎日20gの食物繊維を取っていたので、更に増やして毎日30gにしました。ところが排便回数は一向に増えずに3~4日に1回のままで、腹部膨満感や腹痛は逆に悪化して、便秘の悩みは増すばかりです。

さて、この2人の違いは何なのでしょう?

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最終更新:9/20(金) 12:12
Medical Note

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