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PTAの構造、なぜ変わらない? 「まんじゅうプロブレム」に直面する非会員も

9/20(金) 10:54配信

西日本新聞

 学校の教員と児童生徒の保護者の連帯組織である「PTA」。所属や活動への参加は任意であるはずなのに「参加を強制された」「同調圧力を受けた」など不満や疑問の声は絶えない。特命取材班にはこれまでに100件以上の声が寄せられている。

【画像】PTAの組織図 従来型とボランティア型の違いは?

 本紙教育面では昨年6月に「PTA改革」を特集。負担軽減や任意加入制、組織の廃止といった各地の取り組みを紹介した。一方で新年度になると「何も変わらない」「役員決めの会合が恐怖」といった声が再び相次ぐ。

 なぜPTAの構造は変わらないのか、もっと当事者の声を聞きたい‐。そんな思いを膨らませていた中、PTA問題に関心のある全国紙や地方紙の記者有志が実行委員会をつくって開く「PTAフォーラム」の存在を知り、取材班メンバーも加わった。

 8月24日、神戸市で開かれたフォーラムには全国から約100人が参加。できることからどう現状を変えていくか、前向きな議論が交わされた。フォーラムの様子を詳報し、九州の事例も踏まえ、改めてPTAを巡る問題を考えたい。

「慣例」が常識化

 フォーラムでは、任意団体であるPTAの入り口論が活発に議論された。強制加入の問題だ。「入退会は自由」と規約に明記されるケースはまれ。「子どもが卒業するまでに役員をしなければならない」「役職に応じてポイントが付く」といった「慣例」が常識化している現状が報告された。

 大阪府吹田市の女性は5年前、長男の小学校入学を前にママ友から「PTAは早く終わらせといた方がいいよ」と言われた。学校から配られた時間割などが書かれた「学校ハンドブック」にも、PTAは原則加入とあった。何の疑問も抱かず入会届に記入して提出したという。

 長男が2年になるころ、加入は任意と知った。シングルマザーで2人の子どもを育てるためにアルバイトを重ねる。とてもPTAに割く時間はない。今度は役員の辞退届に「全く余裕がない。辞退できないのなら退会したい」と書いた。

 当時の会長から電話がかかってきて、仕事やひとり親は辞退理由にはならず、退会手続きも前例がないと再考を求められた。女性はPTAへの不満ではなく、家庭の事情を強く訴えた。「親としてできることはする。でも、もし役員を引き受けたら責任を全うできない」。会長も校長も最後は理解を示し、女性は学校で初めての非会員になった。

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最終更新:9/20(金) 12:16
西日本新聞

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