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国内感染例ないアフリカ豚コレラ、那覇空港で陽性反応10件 中国客の肉製品から発見 有効な治療法なく 国、侵入防止を強化

9/21(土) 9:54配信

琉球新報

 海外からの旅行客が那覇空港に持ち込んだ手荷物の肉製品から、日本では感染が報告されていない「アフリカ豚コレラ」の陽性反応が出た事例が、約1年で10件に上っていることが分かった。全て中国発の便に搭乗していた旅客の携帯品で、ソーセージとジャーキーからウイルスの遺伝子が見つかった。2018年10月1日から今月20日までに、ウイルスの侵入が国内の空港で阻止されたのは70件で、那覇空港は成田、中部、新千歳に次ぎ4番目に多い。

 那覇空港で実施している検疫探知犬による検査や税関職員による口頭質問で発見された。20日に県農林水産部が開いた「豚コレラ・アフリカ豚コレラの防疫対策強化連携会議」で報告された。

 観光客による肉製品の持ち込みについて、農林水産省動物検疫所沖縄支所の担当者は「観光時のちょっとしたおやつに肉製品を持ち込む傾向があるようだ」と指摘。海外から日本への肉製品の持ち込みは禁止されているが、持ち込み禁止の認識がなかったり手荷物に紛れ込ませたりする事例があるという。

 アフリカ豚コレラは豚やイノシシが感染する病気で、現在、日本で発生している豚コレラとは別のウイルスによる伝染病。豚コレラと違い有効なワクチンや治療法がなく、国はアフリカ豚コレラの国内への侵入防止対策を強化している。

 感染した豚の肉を食べても人体には影響はないが、豚やイノシシが感染すると致死率が極めて高い。感染豚との接触や、ダニが媒介するなどして伝染する。

 アフリカ豚コレラは18年8月に中国で発生し、アジアで感染が広がっている。今年5月に北朝鮮、今月17日には韓国でも発見され、現在10カ国で6233件の発生がある。

 動物検疫所は16年から旅行客の携帯品でアフリカ豚コレラの精密検査を始めた。昨年8月以降、中国から持ち込まれた肉製品の精密検査を強化。韓国での発生を受け、韓国からの荷物検査も強化するという。

 (石井恵理菜)

琉球新報社

最終更新:9/21(土) 9:54
琉球新報

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