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【ラグビーW杯】元代表主将が見たロシア戦「ジャパン好発進のウラの綻び」

9/21(土) 12:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 W杯開幕戦のプレッシャーなのか、ジャパンの試合の〈入り〉が良くなかった。ロシアにペースを握られた状態で試合が進み、このまま苦しい展開が続くのでは、と少なからず不安な気持ちに襲われてしまいました。

 その要因としてまずは「ミスの多さ」が挙げられるでしょう。

 要所でパスや連係面のミスなどが目立ち、スピーディーな展開で攻めようにも、効果的な攻撃を仕掛けることができませんでした。守っては、ミスが相手のチャンスに結びつくことが多く、これも日本の苦しい展開につながりました。

 さらには「キックの精度の低さ」と「キャッチングのお粗末さ」です。

 腰が引けたようなキャッチング姿勢が序盤から目立ち、ミスのたびにロシアの選手を勢いづかせてしまった格好です。

 ジャパンのキックに関しては、あまりにも「相手が容易にキャッチできる」ボールが多かった。

 キックの精度の低さが主原因ですが、キャッチした相手選手に対する圧力の掛け方も機能しておらず、キックの総合点を比べるとロシアに軍配を上げざるを得ません。

アイルランド戦は「基本に立ち戻って」

 前半を12―7で折り返したジャパンが、後半になってリズムを取り戻したのは、ナンバー8姫野のタテへの突進力が効果的だった。東京スタジアムの重苦しい雰囲気を姫野が前向きなプレーで振り払ってくれました。 

 ウイング松島がW杯日本史上初の1試合3トライを決めたことは、日本ラグビーにとって実に有意義なことです。

 前半34分の“取り消された”トライは惜しかったが、あの場面は、相手の〈松島を裏返しにして吹っ飛ばした〉タックルの凄さを称えたい。

 W杯開幕戦は、ロシアの強さとうまさが目立った。日本は28日に世界ランキング1位のアイルランドと対戦する。苦戦は免れない。ジャパンの後輩諸君には「基本に立ち戻って」攻守ともに堅実なプレーを徹底してもらいたい。ミスを犯しても焦り、空回りすることなどは絶対に避けたい。

(林敏之/ラグビー元日本代表主将)

最終更新:9/21(土) 12:00
日刊ゲンダイDIGITAL

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