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【ラグビーW杯】歴史的1勝!ジョセフジャパン ロシアに快勝の裏に“勇気の石”

9/21(土) 16:40配信

東スポWeb

 ラグビー日本代表は20日、W杯日本大会の開幕戦(味スタ)となった1次リーグA組のロシア戦に臨み、30―10で快勝した。WTB松島幸太朗(26=サントリー)がW杯の日本選手初となる1試合3トライを決めるなど攻撃陣が躍動。大目標の8強入りへ好スタートを切った。その裏にはジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC=49)が選手たちに託したマオリ伝統の“勇気の石”の存在があった――。

 貴重な勝利だった。序盤こそ大舞台の重圧、緊張からミスが絡んで7点を先制されたが、松島がトライゲッターの面目躍如。“ハットトリック”となる後半28分のトライはチーム合計4トライ目となり貴重なボーナスポイントの獲得にもつなげた。初戦の快勝にジョセフHCは「勝てたことをうれしく思う。重圧を感じたが、対応できて30点を取ることができた」と納得の表情を浮かべた。

 日本初のベスト8入りに向けてまずは第一関門突破。ジョセフHCは勝利を手繰り寄せるべく、試合前日(19日)のミーティングで選手たちに、あるものを託した。20―10とリードした後半20分から出場し“クローザー”の役割を果たしたSH田中史朗(34=キヤノン)はこう明かした。

「昨日のミーティングでジェイミーが『戦いにいくのにこれをずっと持っていてくれ』と言って選手全員にみんなの名前が入ったジャージーとグリーンストーンを渡した。(試合会場に)持ってくるか持ってこないかはそれぞれの判断だけど、こういうこともあってチームがまとまれたと思う」

 グリーンストーンとはヒスイの一種で指揮官のルーツであるニュージーランドのマオリ族伝統の装飾品。種類も形も様々で、手おのをモチーフにしたトキ(力・勇気・名誉)、シダの新芽がモチーフのコル(新たな始まり、成長・調和)などデザインごとに意味が込められているが、今回は「W杯で勇気を持って戦ってほしい」との願いが込められているという。

 この“元ネタ”はジョセフHCがスーパーラグビーのハイランダーズ(ニュージーランド)を指揮していたときにさかのぼる。大事な試合の前となると、選手それぞれに小さなカギを渡し、当日にそれを集め、テープで一つにまとめて「これが勝利の扉を開くカギになる」という儀式を行っていたが、日本初のベスト8進出を実現させるため、W杯用にバージョンアップさせたようだ。

 かつてハイランダーズに所属し、カギの儀式を知っていた田中は、かねて「2015年のときは、カギのことをヒントに、選手一人ひとりにパズルのピースを渡し、試合前に一つのパズルを完成させるという儀式をやっていたので今回もそういう部分で何かできればいいと思う」と語っていただけに、指揮官のアイデアは大歓迎だった。

 田中は「これ(グリーンストーン)を持っているのは、カギみたいなもの」という。今回は選手それぞれのグリーンストーンを合体させることはなかったが、その思いはチームスローガンにある「ONE TEAM」のように一つになった。

 もちろん、まだ1勝したにすぎない。目指すべき8強は、まだ先にある。1次リーグ第2戦(28日、静岡)は世界ランキング1位のアイルランドが相手。指揮官は「手綱を締めて次の準備をする必要がある」と表情を引き締めたが、チームを一つにするグリーンストーンの存在は大きな後押しになりそうだ。

最終更新:9/21(土) 16:52
東スポWeb

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