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ケンブリッジ大学と北京大学が連携強化、中国の影響拡大に懸念も

9/21(土) 10:03配信

The Telegraph

【記者:Sophia Yan】
 英ケンブリッジ大学と中国の北京大学は現在、中国南部でビジネススクールのパートナーシップを締結するため、協議を進めている。ケンブリッジ大学の副総長代理と同大学の経営大学院であるジャッジ・ビジネススクール(CJBS)の学長は今月、中国南東部深センにある北京大学のビジネススクールを訪れ、同大学の幹部や市長らと会談した。

 ケンブリッジ大学はすでに同大ジーザス・カレッジにある中国センターと、英国を拠点とするパートナーシップを結んでいる。今年3月に北京大学と覚書を交わして以降、協議を重ねており、北京大学によると、年末までには結論に達する予定だという。

 ケンブリッジ大学の広報担当者は「CJBSは北京大学HSBCビジネススクール(PHBS)との現在進行中のプロジェクトに携わっている。エグゼクティブ教育に専念し、PHBSの在校生が卒業後の進路としてCJBSに出願できるよう支援することが目的だ」としている。

 また、「当大学は北京大学とのさらなる連携の可能性を模索しているが、深センに新たな学校、あるいはキャンパスを創設するという趣旨ではない」とも述べている。

 ケンブリッジ大学と北京大学による連携強化の計画には、世界中の人権団体や専門家、政治家などから懸念の声が上がっている。中国の機関や学生らが、国内外で欧米の学問の自由や人権を脅かしかねないというのだ。

 英シンクタンク、英国王立防衛安全保障研究所は今年、このような報告書を発表している。「(中国共産党の)最大の目的は自国の学生たちを管理すること」「2番目の目的は中国についての評判を広範囲に監視することだ。英国におけるこのような行動は英国の学生に影響を与え、とりわけ言論の自由や結社の自由といった英国の価値観を損なう」

 英国や米国、オーストラリア、カナダなどの国々では、人権問題や国境問題をめぐり、中国本土と外国出身の学生との間で複数の衝突が起きている。

 今年4月、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスは、マーク・ウォリンガー氏が制作した地球儀の彫刻をめぐり学生たちの批判にさらされた。この地球儀では台湾と中国が違う色で塗られ、異なる国々であることが表現されていた。

 昨年には、米コーネル大学で二つの交換留学プログラムが延期された。提携校の中国人民大学が、夏に起きた労働運動を支持した学生らの懲罰や監視、抑圧を行ったことが懸念を生んだためだ。

 独自に行った学術研究が、不適切な方法で中国に渡る可能性についても取り沙汰されている。ロビー団体の英留学生協議会によると、英国で学ぶ留学生のうち中国出身者は約4分の1と最も多い。

 深センは中国版シリコンバレーとして急速に発展しており、地元当局は、同市を世界的なイノベーションハブに変える目標を熱心に語っている。また、中国の清華大学やロシアのロモノーソフ記念モスクワ国立大学、米カリフォルニア大学バークレー校など、国内外の教育機関と提携関係を結んでいる。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:9/21(土) 10:03
The Telegraph

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