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野生化した馬の出没相次ぐ 函館・南茅部 半年で昨年上回る

9/21(土) 6:06配信

北海道新聞

捕獲や後始末追い付かず

 古くから馬を野山で飼育する風習があった函館市南茅部地区で、野生化した馬の出没が相次いでいる。本年度、南茅部支所に寄せられた通報件数は9月12日時点で8件と、この半年ですでに昨年度の5件を上回っている。馬は有害鳥獣ではなく、市農務課はかつて馬を放した農家2軒に捕獲やふんの片付けを要請しているが、手が回りきらないのが実情だ。

【動画】人里に野生化した馬 函館市南茅部地区(2018/7/24)

 野生化した馬は本年度、主に南茅部の磯谷地域周辺で出没。支所には「馬を目撃した」「国道でふんを見つけた」といった通報が寄せられている。

半世紀前に山野放牧

 旧南茅部町や鹿部町などでは約50年以上前、荷物を運ぶために使われた馬を山野放牧し、草を食べさせて育てるのが一般的だった。現在は山野放牧は法律で禁じられているが、かつて放牧された馬が山林で自然繁殖して野生化。捕獲で減少してはいるが、なお数十頭が南茅部地区に生息しているとみられる。

 野生馬の駆除などを定めた法律はなく、馬の捕獲などは所有権を持つ馬主しかできない。問題の野生馬について、市は便宜上、新たに生まれた個体を含めて放牧した農家2軒を馬主と見なし、農家も自分が馬主と認めて、捕獲などの要請に応じているという。

 昨年度は縄文遺跡のある大船地域などの市内で推計約40頭を捕獲。その後、大船地域では目撃通報が減少し、捕獲効果はあったとみている。農家は捕獲後、馬肉として出荷し、主に道外で流通しているという。

 市農務課によると、山中にクマが出ると通報が増えるという。野生化した馬は人慣れしておらず、ふんを落としたり、家庭菜園を荒らすことはあるが、人に危害を及ぼす危険性は低い。市農務課は「今後も馬主に捕獲を依頼し、野生化した馬を減らしていくしかない」としている。

北海道新聞

最終更新:9/21(土) 6:06
北海道新聞

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