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恒星間天体らしき「ボリソフ彗星」を追跡する探査機打ち上げは、まだ間に合うかも

9/21(土) 18:31配信

sorae 宇宙へのポータルサイト

恒星間天体の可能性が極めて高い彗星「C/2019 Q4」が発見されたことは、先週soraeでもお伝えしました。発見者のGennady Borisov氏にちなんで「ボリソフ彗星」と呼ばれるようになったC/2019 Q4は、その後にハワイのジェミニ北望遠鏡によって初のカラー画像(赤と青のフィルターを使用)が撮影されるなど、にわかに注目度が高まっています。

そんなボリソフ彗星に「今から準備すれば探査機によるフライバイ探査(※)のチャンスがある」とする興味深い論文がInitiative for Interstellar Studiesに所属するAdam Hibberd氏らによってまとめられたことを、複数の海外メディアが報じています。論文は現在プレプリントサーバーのarXivにて公開されています。

(※…接近して通過する一回きりの探査)

■ボリソフ彗星への探査を行うためにベストな打ち上げ日はいつ?

今回Hibberd氏らの研究チームは、探査機の軌道を計算するシミュレーションプログラムを使って、ボリソフ彗星のフライバイ探査を前提とした2つの可能性を検討しました。

1つ目は「探査機を最適なタイミングで直接送り込む」場合です。どこかの天体に探査機を送り込む場合、探査機の重量は天体へ到達するための「最終的に必要な速度」によって制限を受けます。必要な速度が遅ければ遅いほど探査機の重量を増やせるので、設計にもそれだけ余裕が生まれます。

そこで、一番遅い速度でボリソフ彗星に到達できるベストなタイミングを計算したところ、打ち上げ日は2018年7月13日、ボリソフ彗星への最接近は2019年10月26日と算出されました。残念ながら、ベストタイミングは14か月前に過ぎてしまっていたのです。

なお、仮にこのタイミングで打ち上げることができた場合、スペースXの「ファルコン・ヘビー」ロケットを使用すれば、重さ2tの探査機を送り込めた可能性があるとしています。冥王星をフライバイ探査した「ニュー・ホライズンズ」の重量がおよそ460kg、現在木星を周回している探査機「ジュノー」がおよそ3.6tですから、その中間サイズくらいの探査機を送り込めたことになります。

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最終更新:9/21(土) 18:31
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