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つい我が子に求めてしまう「みんなと同じ」。個性を伸ばす子育てとは?【井桁容子先生の育児ワークショップ】#3

9/21(土) 22:40配信

kufura

乳幼児教育実践研究家としてテレビ出演や全国での講演会などで活躍する井桁容子さん。42年の保育士歴から語られる、子どもの多様性を認めて子どもの気持ちに徹底的に寄り添う保育論は、子育てのプレッシャーで頭が凝り固まっている親たちにとっては目からウロコ!の連続です。

井桁先生が代表理事を務める非営利団体「コドモノミカタ」のワークショップを、2回に渡ってお伝えしてきましたが、最終回は「個性を伸ばす子育て」についてkufura読者の皆さんとシェアします!

「ごめんね」「いいよ」を言わせても、優しさは教えられない

子ども同士のやりとりで大人が言わせてしまいがちな「ごめんね」「いいよ」や、「かして」「いいよ」というシーン。

「いいよ」と言える子は優しいおりこうさんのように見えますが、井桁さんはこのシーンについて

「子どもにとっては、自分が納得いかないことを大人に押し付けられている状態です。子どもは、建前上の正解を教えてくれる人ではなく、自分の気持ちに共感してくれる人がそばにいてくれる方が本当の意味で他者に優しい心で接することができるんです」

と子どもの気持ちを代弁します。

「親も保育者も学校の先生も、子ども同士を比べない大人であるべきです。人と比べられると自分よりできる人に対して“いなくなればいいのに”という感情が芽生えてしまいます。

そういう子どもが成長しても、人と人の心をつなぐ存在になれません。なので、ひとりひとりの良いところに“いいね!”をしてあげられる環境が必要なんです」

子ども同士のトラブルを前にすると「仲良くしなさい!」とつい言ってしまいますが、子どもの心の中はそんなに簡単な話ではないことを、もっと大人が理解しなければいけないんですね。

人と違って当たり前!子どもはみんなアーティスト

たとえば我が子と周囲の子どもとの違いに戸惑ったとき。周りが「個性的でいいね!」と言ってくれているのに、親は“みんなと同じ”であることを求めてしまうことはありませんか?

ワークショップに参加した、アートに携わるお母さんが達が、こんな勇気が出る言葉をくれました。

「アーティストは、人と違って当たり前。オリジナリティを持って常に新しくないといけない。造形系の表現を教えるために色々な保育施設に行くのですが、そういう世界の人間から見ると、保育園や幼稚園は“こうあるべき”という形が決まっていて、すごく不思議な場所。なんとかしたいなと思っています」

「子育てを経験して、子どもって油絵なんだなと思いました。水彩画は最初から精密に描かないといけないのですが、油絵は最初はぐちゃぐちゃの方が、塗り重ねていった時に最終的にいいものが出来上がるんです」

『日曜美術館』(NHK・Eテレ)が大好きだという井桁さんも、

「ひとりひとりの人生は、アートだと思って認めるべきだと思います。その人の佇まいそのものがアートであり、そういう誰にも真似できないことを子どもたちはありのままに表現していて価値があるのに、どうしてみんなと同じ規格品にしてしまうんでしょう」

と、ありのまま子どもたちの価値を力説してくれました。

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最終更新:9/24(火) 14:36
kufura

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