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つい我が子に求めてしまう「みんなと同じ」。個性を伸ばす子育てとは?【井桁容子先生の育児ワークショップ】#3

9/21(土) 22:40配信

kufura

柔軟な考え方が身につく、探すこととよけることの教え方

井桁さんが保育士時代に、ナースリールームを利用していたというお母さんは、

「先生に感謝していることは、子どもが信頼できる大人を探せる力がついたことです。学校に行くようになっても、担任の先生が忙しそうなら保健室の先生とか、引っ越し先で親切にしてくれる近所の人とか、余裕がありそうで助けてくれそうな人をうま~く探してくる」

と、9才の我が子に”いい人を探す力”が身に付いていることを話してくれました。

井桁さんも、自身の子育てで”探すこと”と“よけること”を大事にしてきたそうです。

「嫌なことがあっても頑張って乗り越えるべき、と教える大人がとても多いのですが、逃げるが勝ちという言葉があるように“場所も人も、他にもあるんだ”と視野を広げてあげることが大事です。

正解は何か!ということを正面から突き詰めていくのではなくて、自分にとってどうかな?と考えたときに、合わなければよけたっていいんです。今の学校が合わなければ無理して通わなくてもいいのかもしれないし、物理的によけられなければ考え方の中で逃げたっていい。

ぶつかりたくないことがあるときは、よけ方を考える柔軟さが大事です。
そうやって柔軟に考える力というのが、21世紀では最も求められていて、AIにはできないことなんです」

親の価値観を押し付けるのではなく、子ども自身で探して時にはよけて“自分にとっての居心地のいい場所”を見つけられるように導くことが、個性を伸ばす子育てに通じるということですね。

ワークショップを通して、まずはひとりひとりの大人が、子どもにとって信頼できる人であることが大切だと感じました。そうすれば、いまの子ども達が社会に羽ばたくとき、競争社会の中で周りはみんなライバル!という時代ではなく、優しさでつながった誰もが自分らしく輝ける未来になるのではないでしょうか。

【取材協力】

井桁容子(いげた ようこ)

2018年3月まで保育士として東京家政大学ナースリールームに42年間勤務。現在は、乳幼児教育実践研究家として、全国での講演のほか『すくすく子育て』(NHK、Eテレ)への出演や『いないいないばあっ!』(NHK、Eテレ)の監修も行う。著書は「保育でつむぐ子どもと親のいい関係』(小学館)など多数。また、2018年6月に立ち上げた“子どもから学び、豊かに生きる”をテーマにした非営利団体『コドモノミカタ』の代表理事を勤めワークショップを開催するなど、保育士からステージを移した後も精力的に活動している。

駿河真理子

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最終更新:9/24(火) 14:36
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