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「関東最古の名刹」も台風被害 国重要文化財の「表門」倒壊 彼岸入り、檀家ら肩落とす/千葉・君津

9/21(土) 11:15配信

千葉日報オンライン

 台風15号は「関東最古の名刹(めいさつ)」にも甚大な被害をもたらした。千葉県君津市鹿野山にある神野寺。国指定重要文化財の「表門」は崩れ落ち、管理する墓地では墓誌が倒れるなどの被害が出た。彼岸の入りの20日、墓を訪れた檀家(だんか)らは「被害が墓地にも及んでいるとは」と肩を落とした。

 神野寺は598年に建立された関東最古の寺院として知られ、表門は大正時代に国重要文化財に指定され、本堂も県の指定文化財になっている。広大な境内では台風15号により表門のほかにも、お堂の屋根瓦が落ちたり、倒木などの被害が確認されている。

 「通路の倒木は職員である程度まとめたけど、ここまで被害が及ぶとは思わなかった」と話すのは副住職の岩間照種さん(47)。近くにある墓地も管理しており、彼岸を前に墓地に向かう途中の通路の倒木を撤去し「何とか通れるようにした」。

 ただ、依然として停電と断水が続いており、墓地にある墓参り用の水は使えない。寺で保管しているタンクの水を提供することも検討しているが、岩間さんは「来た人全員に支給できるとは到底思えない」と表情を曇らせる。

 80代の檀家の男性は「墓誌が倒れていた。被害がここにも及んでいるとは」。東京都内から墓参りに来た60代の女性も「言葉が見つからない。早く元通りの暮らしに戻ってほしい」と話した。

 寺院復旧の見通しは立っていない。1917年の台風の際にも、大規模被害を受けた神野寺。当時、国宝だった表門は被害を受けて国指定重要文化財に“格下げ”になった。24日には文化庁の職員が被害確認のために寺を視察する予定だが、岩間さんは「また(表門の)ランクが下がる可能性もある」と危惧している。

最終更新:9/21(土) 11:15
千葉日報オンライン

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