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ICT教育の導入低調 影響環境整備が急務 福島県内公立校

9/22(日) 8:14配信

福島民報

 情報通信技術(ICT)教育の県内公立学校への導入状況が、全国に比べて低調なことが文部科学省の調査で明らかになった。県や多くの市町村は学校施設の耐震化などを優先してきたため、取り組みが遅れている。学習指導要領改正に伴い来年四月から小学校で「プログラミング教育」が全面実施されるのを控え、環境整備や指導力向上は急務だ。県教委は企業や大学との連携を通した対策を探るとともに、国に財源確保を求める。(本社報道部・藁谷 隆)

 文科省が三月一日時点の全国の小中学校、義務教育学校、高校、特別支援学校でのICT整備状況を調べた。福島県の調査結果は【表】の通り。県内公立学校の普通教室でインターネット接続できる無線LANの整備率は16・6%で、全国平均を24・1ポイント下回った。電子黒板など大型掲示装置整備率は29・2%で、全国より22・0ポイント低い。いずれも都道府県別では四十五位にとどまった。

 教員が授業にICT機器を活用して指導する能力は都道府県別では四十四位。児童生徒の成績や健康の記録などの情報を一元管理する統合型校務支援システムの整備率は全国最低で、福島県の教育の情報化が遅れている現状があらわになった。

 県教委の担当者は「東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の復旧・復興事業に追われ、新たな教育への対応が後手に回った」と焦りを募らせる。

■低調な都市部

 県内市町村の整備状況に差が出ており、学校数の多い都市部で遅れが目立つ。

 福島市は教育用コンピューターが児童生徒八・九人につき一台など、県内市部で最も低い水準だった。耐震化が進んできたため、二〇一八(平成三十)年度から十年間のICTを用いた教育環境整備の計画を策定した。モデル校への重点的な機器配備を進めている。ただ、市立学校は六十九校に上り、専門知識のある支援員の確保も課題に上がる。

 必修化される小学校のプログラミング教育には既存のパソコンなどを活用する。市教委は「多くの機器や人材が必要で、環境を整えるのに時間がかかる」と話す。

 一方、西会津町は教育用コンピューターや普通教室の無線LAN整備率が文科省の目標値に達した。町は二〇一八年度から教育のICT化に着手。小学校に学習で使うタブレット端末六十台を導入した。

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最終更新:9/22(日) 8:14
福島民報

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