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Apple Watchはニセ科学を超えられるか? 3つの新研究で挑むこと

9/22(日) 20:01配信

ギズモード・ジャパン

婦人系、心臓、聴覚、ってテーマだけじゃなく、やり方、伝え方も。

先日の新Apple Watchの発表では、Apple(アップル)のイベントではお決まりですが、イントロが感動的なプロモーション動画でした。動画にはApple Watchユーザーが何人も登場しましたが、その中に「妊娠中、Apple Watchのおかげで心臓の異常がわかった」と語る女性が出てきました。女性は急きょ病院に向かい、お腹の赤ちゃんは助かったそうです。Appleは発表の中で、Apple Watchから集まるユーザーのデータを使い、3つの医学研究に取り組むことも発表しました。

…という具合にApple Watchは、というか他のウェアラブルデバイスもそうですが、「健康を支えるプロダクト」として売られています。しかもAppleの場合、新しい医療研究に自ら取り組むことで、「単にウリ文句で健康推ししてるんじゃないですよ」と言いたいみたいです。

発表イベントではあまり深く突っ込んでませんでしたが、プレスリリースによれば共同研究パートナーにはそうそうたる医療機関が名を連ねていて、研究テーマは女性の健康、身体機能と心臓、そして聴覚の3つだそうです。研究には新たに加わるResearchアプリが使われ、ウェアラブルセンサーを使った研究としては史上最大規模になるかもしれません。

この研究から新しい機能とかガジェットが生まれる可能性もあります。でも医療機器を作って売るには当局の承認も必要だし、そういう直接的なメリットよりAppleが求めているのは、「研究に裏付けられている」「世の中の役に立ってる」っていうイメージを持ってもらうことじゃないでしょうか。

健康ガジェット? 医療機器? ぼやける境界

Appleの研究には具体的な手法とかわからない点も多いんですが、多くの競合他社と違い、Appleはサイエンスを重視しているように見えます。10年ばかり前にFitbitが生まれたあたりから、「健康増進」はウェアラブルデバイスのコアとなってきました。最初は運動系のトラッキングがメインでしたが、最近は健康全般をモニターして、なんなら命をも救うという方向へとシフトしつつあります。Jupiter Researchは、2023年までにヘルスケア系ウェアラブルデバイスは600億ドル(約6.5兆円)市場に成長すると予測しています。

ただ問題は、ウェアラブルの定義が変化することで、あってもなくても生死には関わらない健康ガジェットと、シリアスな病気の治療とか診断に使う医療機器の境界が曖昧になっていくことです。何がニセ科学で、何がちゃんとした根拠に裏付けられたものなのか、どんどんわかりにくくなっています。

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最終更新:9/22(日) 20:01
ギズモード・ジャパン

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