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災害頻発で防災士の取得者増える 群馬県内は前年比3割増の1616人 県が資格取得を後押し

9/22(日) 6:02配信

上毛新聞

 群馬県内で民間資格「防災士」の取得者が増えている。今年3月末時点の認証者は前年度比353人(27.9%)増の1616人。防災意識の高まりから個人で資格取得を目指す人に加え、県も市町村と連携し2016年度からぐんま地域防災アドバイザー防災士養成講座を開設して後押ししている。全国的に自然災害が頻発する中、こうした人材を生かした防災体制の構築や防災技能の一層の向上などが課題となっている。

◎相次ぐ災害に県が取得後押し

 資格認証を行うNPO法人「日本防災士機構」(東京)によると、防災士は地域の防災活動に参加や協力をするほか、学校などでの避難所の設営訓練や、地図上で災害時の問題点を洗い出して対策を協議する「図上訓練」などを実施する際に、自治体からの要請で派遣されるケースも増えているという。

 県内の防災士資格の認証者は09年度末時点で276人だったが、防災意識の高まりなどから徐々に増加。その後、大規模災害時の地域防災力が注目されたこともあり、県が養成講座を始めた16年度以降は毎年200~400人のペースで増加している。

 資格取得者の知識や技能のさらなる向上につなげようと、県は昨年度から独自のフォローアップ研修を開始。大規模災害時に自主防災組織のリーダーなどとして活躍できる人材を育成する方針だ。担当者は「市町村と協力し、こうした人材育成を広く進めていきたい」としている。

◎隣県と比べ少ない認証者数 背景に安全神話か

 一方、近隣の茨城(4044人)や栃木(3078人)、新潟(4220人)などに対し、群馬県の認証者数は比較的少ない。日本防災士会県支部事務局の尾山嘉治さん(56)は「『地震が少ない』といった群馬県の“安全神話”が影響しているのではないか」と指摘している。

 全国でも資格取得者は増加傾向にあり、認証者数の累計は8月末時点で男性14万9344人、女性2万7925人の計17万7269人に上る。機構は「災害が頻発し、地域防災の担い手としてニーズが高まっている」と増加の背景を分析する。

 防災士の認証は03年度にスタート。年度別の認証者数は東日本大震災後の12年度に1万3000人を超え、北海道地震や大阪府北部地震、西日本豪雨が起きた18年度は2万3275人に上った。都道府県別では東京都の1万4928人が最も多く、愛媛県の1万3080人、大分県の1万441人が続く。

 機構の橋本茂事務総長は「専門家や自治体の担当者は人数が限られる。民間の防災士をもっと活躍させて地域の防災力を向上させてほしい」と指摘している。

最終更新:9/22(日) 6:02
上毛新聞

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