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[特派員コラム]ポンペオの時代?トランプの天下!

9/22(日) 6:37配信

ハンギョレ新聞

 マイク・ポンペオ米国務長官の顔が10日の記者会見ほど良かったことは珍しい。ドナルド・トランプ大統領がジョン・ボルトン国家安保担当大統領補佐官の更迭事実をツイッターで発表してから二時間後、記者たちの前に立ったポンペオ長官は「ボルトン更迭を知らなかったのか」という質問に「全然驚くべきことではない」と答えて明るく笑った。彼は「今回のことだけだけではない」として二、三言付け加えたが、過去1年半にわたり対外政策について苦楽を共にした同僚が追放されたというのに、せいせいしたというそぶりを隠さなかった。

 ボルトンの退場と共にポンペオの時代が大きく開いている。トランプ行政府の初代中央情報局(CIA)局長を経て、昨年4月から外交首長を受け持っているポンペオは、外交安保分野で独歩的な影響力を及ぼした第一人者として君臨した。ホワイトハウスでトランプを補佐するボルトンの後任には、ポンペオの下で人質担当特使として仕事をした側近のロバート・オブライエンが指名された。国防総省のマーク・エスパー長官は、ポンペオのウェストポイント(陸軍士官学校)同期だが、それでも就任して二カ月になったばかりの新参だ。トランプが、ポンペオをしてリチャード・ニクソン大統領時期のヘンリー・キッシンジャーのように、国務長官と国家安保担当大統領補佐官を兼職させる方案を議論していたと認めるほどであり、ポンペオに対する彼の信任ぶりをうかがい知ることができる。

 ポンペオは、北朝鮮、中国、ロシア、イラン、アフガニスタンなど対外政策に関する発言でトランプとの「シンクロ率」が最も高い人物と言われる。彼は、共和党内の強硬保守派であるティーパーティー出身だが、主要懸案で強弱が入り乱れたトランプと歩調を合わせてきた。例えば彼は「北朝鮮の短距離弾道ミサイル試験発射は国連決議違反」と直接的に言うボルトンとは違い、即答を避ける形でトランプとの意見の違いの露出を自制してきた。トランプは昨年末のインタビューで「ポンペオと言い争ったことはないようだ」と話した。ポンペオがトランプを政策の側面で案内しているのか、彼の意中をうまく予測しているのかについては米国内でも分析が分かれる。だが、ボルトンという悪童が除去された米行政府で、今後はポンペオの発言と行動にさらに重きがおかれることになることははっきりしている。連邦下院議員(カンザス州)当選3回の彼は、2020年11月上院議員出馬説と次々期大統領選挙挑戦説が絶えないなど、政治的重量感も上がり続けている。

 ポンペオの時代が開かれるといっても、彼が行政府内でトランプを牽引または牽制する水準まで進むと見ることは難しい。むしろポンペオの地位強化は、忠誠派だけで充たされているトランプ行政府の現実を見せる。執権2年7カ月間、外交安保分野だけでもボルトン前補佐官に先立つレックス・ティラーソン国務長官(2018年3月)、ハーバート・マクマスター国家安保担当補佐官(2018年3月)、ジェームズ・マティス国防長官(2018年12月)、ダン・コーツ国家情報局(DNI)局長(2019年8月)がトランプと摩擦を起こして席を去った。ジェフ・セションズ司法長官(2018年11月)やジョン・ケリー大統領秘書室長(2018年12月)、キルステン・ ニールセン国土安全保障長官(2019年4月)もトランプに嫌われて辞めたケースだ。

 最近トランプが冗談のようにした発言が、米行政府の作動する方式の真実を見せる。「ドナルド・トランプと仕事をすることは、とてもおもしろく非常に簡単だ。なぜ簡単なのか分かるか?私がすべての決定をするからだ。彼らは仕事をする必要がない」。それに耐えられない人々はトランプ行政府にはいられない。トランプがそれを容認することもない。ポンペオの時代というのも、結局はトランプの掌の中での話だ。

ファン・ジュンボム・ワシントン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9/22(日) 6:37
ハンギョレ新聞

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