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お手頃ドライバーズカー選手権2019(3) シビック・タイプRとフォーカスST、マツダMX-5

9/22(日) 7:50配信

AUTOCAR JAPAN

圧倒的な得点を得たトップ3

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

お手頃ベスト・ドライバーズカー選手権「BBADC」の採点結果を使い込んだラップトップPCへ入力するわけだが、一番初めに入力するのは少々気が引ける。ピットレーンでの順番待ちは、我先に、という感じながら、点数入力はギリギリまで悩む。できれば同僚の採点結果を盗み見したいところだが、そうもいかない。大抵は、エクセルの入力表を準備するのは自分、マット・ソーンダースで、その流れで一番最初に審査の点数入力も行うことになる。だが、わたしの次に入力しよう、という審査員は、なかなか現れない。

【写真】2019年のノミネート車両 (53枚)

それでも今年は、借り上げ時間いっぱいになる前に審査員のマット・プライヤー、リチャード・レーン、サイモン・デイビス、マウロ・カロも配転結果を入力し終えた。採点方法は、ノミネート車両9台から、それぞれ最も評価の高かったクルマ1台に3点、2位に2点、3位に1点を入力するというもの。BBADCだから価格と走行パフォーマンスのバランスや、利便性の高さを評価していくが、AUTOCARだからドライバーに対しての魅力も忘れない。

結果として、ノミネート車両の中では大柄な前輪駆動でMTのハッチバック2台と、唯一のFRモデルによるトップ3が決まった。つまり残ったのは、以前にもBBADCで優勝したことのあるホンダ・シビック・タイプRとマツダMX-5ロードスターの2台と、フレッシュなメンバー、フォード・フォーカスRS。

より接戦になることを想像していた審査員もいるようだが、残ったクルマはドライバーズカーとして、突出した存在感を持っていた。5名の審査員のうち、全員がホンダかマツダを最上位に配点し、フォードも1名を除いて3位に配点していた。それほど圧倒的な差だった。

審査員好みの前輪駆動モデル

フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRとミニ・クーパーJCW、セアト・レオン・クプラ、アバルト595コンペティツィオーネ、ルノー・メガーヌRSの5台は0点だった。いずれもドライバーへの訴求力は高いクルマに思えるが、見た目とは裏腹に、実力の差は小さくなかったのだ。ヒュンダイi30 Nファストバックは1点を獲得したが、トップ3入りは逃した。パフォーマンスカーとしての魅力的な中身は評価できるが、高いドライビングスキルに応えられるほどの熟成には及んでいないというのが本音。

そのため、結果は極めて明確に付いた。ホットハッチとして期待のかかった2019年のニューモデルは、残ることはできなかった。マツダの後輪駆動のスポーツカーのアイコンに、BBADCを再び与えることは適切なのだろうか。審査員同士で意見も別れたが、3ポイント差で2019年のゴールドメダルに決まった。

まずは2位と3位から。一般道とサーキットの両方で、ホットハッチのベストを選考するに当たり、フォーカスSTとシビック・タイプRは大きく異る印象を残した。一方の長所を認めることは、他方の短所を認めることになる。そして審査員好みの、俊足な前輪駆動モデルを選ぶことにもなったように思う。

例えば小柄で元気で、機敏で、熱烈なダイナミクス性能を求めるのなら、フォーカスSTを選ぶべきだろう。シビック・タイプRよりもフォーカスSTの方が個性や音響面での印象は濃い。ステアリングレスポンスは鋭く、操作性のバランスも高く、ドライバーとのダイナミックな一体感を生むフィードバックも強い。一方でシビック・タイプRは、一回り大きく、安定的に速く、アピアランスでの存在感が強い。

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最終更新:9/22(日) 7:50
AUTOCAR JAPAN

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