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2.0L 4気筒ターボは306ps BMW X2 M35iに試乗 SUVクーペにホットハッチの走り

9/22(日) 9:50配信

AUTOCAR JAPAN

SUVクーペにホットハッチの走りを両立

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

すべてのひとに受け入れてもらえるクルマを目指してしまうと、大抵の場合、どこか妥協したものになることが多い。仕上がりの内容にも、簡単な説明が説明が必要となるものだ。そんなステレオタイプを避けつつ、BMWがX2に設定したのが、このM35i。小さなSUVとクーペボディを組み合わせただけではなく、そこにホットハッチらしさも兼ね備えようとしたクルマ。

【写真】BMW X2と306psのM135i (74枚)

このX2に搭載されるのは、BMW Mディビジョンが手掛けた、306psを発生させる2.0Lの4気筒ターボ・ガソリンエンジン。8速ATを介して4輪を駆動する。パワートレインのスペックだけを見比べると、フォルクスワーゲン・ゴルフRの領域に到達していることがわかる。

標準のX2と比較して、より硬めのサスペンション・セッティングを得ており、車高もわずかに下げられた。もしMスポーツ・パッケージと一緒に付いてくるアダプティブ・ダンパーを選びたい場合、ホイールは今回の試乗車が履いていた20インチではなく、19インチを選ぶ必要があるとのこと。20インチのホイールと、アダプティブ・ダンパーとの適合性がないらしい。

X2 M35iの価格はMスポーツ・パッケージを選択せずとも、4万2000ポンド(546万円)に達する。2シリーズとしては、かなりの金額だといえる。ちなみにM2コンペティションの価格は、4万8430ポンド(629万円)となっている。

ドライブトレインは秀逸でも乗り心地がネック

実際にBMW X2 M35iを走らせてみると、良いところはとても優れているのだが、そうでないところは他のモデルに及ばないことがわかる。残念ながら、冒頭のステレオタイプに合致してしまっているのだった。

良い点は、強力な2.0Lの4気筒ターボエンジン。M135iにも搭載されるユニットで、0-100km/h加速が5.0秒というスペック通り、静止状態からの加速はとても鋭い。加えて中回転域で湧き出るトルクも太く、日常的にペースよく走らせたいと感じるドライバーにとっても、不満を感じることはないだろう。

エグゾーストノートも深みのある重低音が強調され、力強い加速時でも聞き取れるだけのボリューがある。トランスミッションの設定もエンジンとの相性が良く、運転に夢中になってしまうような、キビキビとした変速をしてくれる。

一方、M35iで残念なのは乗り心地だろう。特に低速域での硬さは顕著で、日常的には乗りたいと思えなくなるほど。恐らくSUVを選ぼうというドライバーなら、300psを超える最高出力に惹かれたとしても、ホットハッチ並みのパフォーマンスを快適な乗り心地で楽しみたいと考えるはず。サーキット走行が前提の、ハードチューニングを受けたシリアスなクルマのような乗り心地は、期待していないのではないだろうか。

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最終更新:9/22(日) 9:50
AUTOCAR JAPAN

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