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鉄道の「レールの断面」には、なぜ“くびれ”がある?

9/23(月) 8:30配信

MONEY PLUS

一般的な鉄道の線路では、まくらぎの上に鉄のレールが2本締結してあります。
このレールの断面がどんな形になっているかご存知でしょうか。

【関連写真】レールの断面をよ~く見てみると…

ふだん見ることがないものなので、ご存知でない方もいるでしょうが、レールの断面は、漢字の「工」という字に似た形をしています。山陽電気鉄道や伊豆箱根鉄道のように、この形を社章に盛り込んでいる鉄道会社も存在します。

一般的なレールには、「頭部」や「底部」と呼ばれる部分があります。「頭部」は車輪と接する部分で、幅が狭くなっています。「底部」はまくらぎと接する部分で、幅が広くなっています。「頭部」と「底部」の間は細くくびれており、「頭部」よりも幅が狭くなっています。

このような断面のレールは、「平底レール」と呼ばれており、日本の鉄道だけでなく、世界中の鉄道で使われています。

そこで問題です。鉄道のレールの断面は、なぜこのような形になったのでしょうか。レールの歴史をざっくりとたどりながら、その理由を探ってみましょう。

L字形レールと双頭レール

レールの起源については諸説ありますが、現在の鉄製レールの原型となった断面がL字形のレールは、18世紀後半に考案されました。ドイツの首都・ベルリンにあるドイツ技術博物館には、当時使われていたL字形レールのレプリカが展示されています。

上の写真からわかるように、このL字形レールは、車輪を下から支えるだけでなく、垂直になった部分が車輪の脱線を防ぐ役割も果たしていました。当時は、脱線を防ぐつば(フランジ)を車輪に付けない代わりに、レールに付けていたからです。現在の一般的な鉄道のように、車輪にフランジをつけるようになったのは、この後の話です。

19世紀に入ると、フランジ付き車輪に対応するレールとして、双頭レールが考案されました。

これは断面がI字形のレールで、平らになった「底部」がない代わりに、2つの「頭部」が上下両方にありました。

双頭レールは、1872年に日本最初の鉄道が新橋・横浜間で開業したときにも使われました。東京の汐留再開発地区にある旧新橋停車場の屋外には、双頭レールを敷いた線路が展示されています。

断面形状を上下対称にした背景には、レールの再利用を可能にするという構想があったのですが、実際はその通りにはならなかったようです。片側の「頭部」がすり減ったら、上下逆にして、もう一方の「頭部」を上に向けて使えるようにしたものの、レールを支える支持台との接点が損耗したので、再利用が難しかったようです。

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最終更新:9/23(月) 8:30
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