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[激震名古屋グランパス、緊急連載(上)]「ポジションは関係ない」選手の起用法でバランスを崩した風間サッカー

9/23(月) 19:22配信

中日スポーツ

 名古屋グランパスは11位に低迷し、8試合を残すシーズン大詰めで風間八宏監督(57)の解任騒動に発展した。風間政権が誕生し、クラブで初めて主戦場をJ2とした2017年から2年半。攻守一体の攻撃サッカー実現へ向けた小西社長、風間監督、大森スポーツダイレクター(SD)の強固なトライアングルはなぜバランスを失い、壊れたのか。3回にわたって連載する。

 風間監督は変わらなかった。いや、変わる必要がなかった。3年契約で幕開けした風間政権。クラブ関係者によると実は契約を結び直している。延長は1年で、つまり来季が最終年。だから社長も監督も「順位だけにとらわれない戦いをする」と口をそろえ、攻守一体の攻撃サッカー実現を追い求められた。

 白星を積み重ねれば小さなひずみは封じられる。ただ、勝てないと緊迫する。ひずみは大きくなり社長、監督、強化部門のバランスは崩れていく。5試合勝ちなしで迎えた第17節・神戸戦(ノエスタ)はターニングポイントだった。ボランチのシミッチがセンターバック(CB)で出場。スタメン発表では、グランパスサポーターもどよめいた。助っ人外国人は人生初のポジションに戸惑い、慌てた。相手FWビジャにぶち抜かれるなど、今季ワースト5失点。6戦勝なしとなった。

 選手から疑問の声が上がれば、強化部も動かざるを得ない。関係者によると、大森SDは指揮官に起用説明を求めている。同SDは強化部トップであって、現場の権限を掌握するゼネラルマネジャー(GM)ではない。監督に起用法を進言するのが、越権行為だとはわかっていたに違いない。その上で、選手の声を届けることがクラブのためになると考えたのだろう。その場で、監督の口から出た言葉は「ポジションは関係ない」。確かに、風間サッカーはポジション不問の攻撃サッカー。CBで起用された助っ人は怒りをあらわにしたという。CB起用は超えてはいけない一線。シミッチは試合後の取材対応に応じなかった。

 この件に関して、大森SDは否定も肯定もしない。一般論として「起用は監督が決めること。強化担当は適材適所で選手を探し、整えるのが仕事です」とだけ話す。Jリーグ関係者は「シミッチのCBはあり得ないでしょ。名古屋はまずい方向に行くよ」とコメントしている。ここから、勝ちなしは10試合まで伸びた。強化との溝が決定的になったシミッチCB起用だった。

 理想追求と、勝利という現実の距離感を失ったまま、夏の移籍市場が開く。東京五輪候補のルーキーFW相馬が鹿島へレンタル移籍するなど、選手流出に歯止めがかからない事態が起こる。

最終更新:9/29(日) 23:06
中日スポーツ

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