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最近、おコメ食べてる?「コメよりパン」が5年連続続く…「中食」はコメの救世主になりうるか

9/24(火) 20:45配信

LIMO

総務省統計局の「家計調査」(※1)によると、2014年から18年まで5年連続で、1世帯当たりのパンの支出額が、米の支出額を上回っています。13年12月には、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。「日本人が米を食べなくなった」とはいえ、日本人にとって、米食に基づく和食は、文化や伝統とも深く結びついた大切なものです。

「1世帯当たりの年間支出額(穀類)」の表を見る

近年、「中食(なかしょく)」が増加傾向にあり、この「中食」による米食の拡大余地は十分にあると筆者は考えます。

糖質制限、面倒…「コメ」を食べなくなった日本人

総務省統計局の「家計調査」(※1)によると、2014年から18年まで5年連続で、1世帯当たりのパンの支出額が、米の支出額を上回っています。

米への1世帯当たりの年間の支出額は、1985年には7万5,302円であったものが、89年には6万3,679円、98年には4万5,475円、2008年には3万1,230円、18年には2万4,314円と、長期トレンドでは大きく減少の一途を辿っています。

一方で、パンは、1985年には2万3,499円であったものが、98年には2万5,549円、98年には2万8,372円、2008年には2万8,220円、18年には3万554円と増加傾向にあります。

また、農林水産省の「食糧需給表」(※2)からも、米の消費量が大きく減少して推移していることが分かり、残念ながら、「日本人が米を食べなくなった」のは事実であると言えるでしょう。

米以外を選択する理由については、農林水産省「主食用米消費動向の中期的変化及び要因分析」(※3)によると、「いろいろな種類の主食を食べたいから」が最も多かった意見であり、かつては日本の伝統的な食文化「和食一択」であったものから、選択肢が広がった結果であると考えられます。

日本人にとって大切な「和食」

13年12月に、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。「日本人が米を食べなくなった」とはいえ、日本人にとって、米食に基づく和食は、文化や伝統とも深く結びついた大切なものです。

和食は、多様で新鮮な食材、素材を活かす調理方法、自然や四季の美しさが表現された盛り付けなどに加えて、健康的であることも高く評価されています。

素材そのものを味わうための薄味、出汁の活用による動物性油脂の使用量の少なさは、日本人の長寿や肥満防止にも大いに役立っていると考えられています。日本では和食は他の選択肢に押されつつありますが、海外では和食ブームが長く続いています。

農林水産省の「海外における日本食レストランの数」(※4)によると、海外の日本食レストランは、06年に約2.4万店だったものが、17年には約11.8万店まで拡大しています。

また、和食は、日本の食料自給率を考える上でも非常に重要です。

日本の食料自給率(18年度)は、カロリーベースで37%、生産額ベースで66%であり、長期的に低下傾向にあります。これは、海外諸国と比較しても低い水準であり、政府では、25年度までに、カロリーベースで45%、生産額ベースで73%まで向上させることを目標にしています。

食料自給率の低下傾向の大きな要因の1つが、まさに、「日本人が米を食べなくなった」ことです。米の自給率は97%と非常に高い一方で、小麦の自給率は12%と米に比べ大きく劣ります。

多くの選択肢から選べ豊かな食生活を送ることができるのは、もちろん素晴らしいことです。一方、和食は、日本の文化や伝統とも深く結びついており、健康的であり、さらに高自給率にも結び付きます。日本が世界に誇れる、米食に基づく和食を、もう一度見直してみてはいかがでしょうか。

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最終更新:9/24(火) 20:45
LIMO

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