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「過去の財産だけでは食いつなげない」家電メーカーは世界でどう生き残るか

2019/9/27(金) 16:33配信

BuzzFeed Japan

「過去の財産だけでは食いつなげない」

パナソニックのヨーロッパ市場を統括するパナソニックマーケティングヨーロッパ社長、松永陽介氏の言葉だ。日本国内ではもはや唯一の「総合家電メーカー」として2018年に100周年を迎え存在感を増しているが、海外市場では大きく事情が異なる。

これからヨーロッパ市場でどう戦うのか、話を聞いた。【BuzzFeed Japan / 阿部夏子】

そもそも、ヨーロッパとアジアでは、パナソニックのポジションは大きく異なる。アジア市場では、洗濯機や冷蔵庫などの白物家電が8割で、残り2割がテレビやオーディオなどのAV商品が占めるが、ヨーロッパでは全く逆だ。

背景にはミーレやボッシュといった地場メーカーの圧倒的強さがある。欧州において洗濯機や電子レンジ、洗濯機のような白物家電は建物に組み込んで使う「ビルトイン」構造が多い。設置には工事が必要で、家電メーカーと工事業者、住宅業者との間には強い関係性が構築されている。アジアの家電メーカーにとって、参入しずらい市場なのだ。

しかし、パナソニックの欧州での歴史は古く、1962年にはドイツ北部にあるハンブルクに支社を設立した。「AV商品を届けることで社会貢献してきた」と松永氏が語る通り、欧州のテレビ市場では一定のシェアを獲得してきた。

現状、欧州のテレビ市場はパナソニックやソニー、シャープなど日系メーカーのほか、LGやサムスンなどの韓国メーカー、さらにオランダのフィリップスなど様々なメーカーが乱立しているが、パナソニックは高付加価値製品ときめ細かいサービスで勝負してきた。

一例がバイインググループでの強さだ。バイインググループとは、日本でいう地域の家電店のようなもの。1店舗で扱うメーカーは多くとも3つほどだが、その中にパナソニックが残ってきた。

欧州では、AmazonなどのECサイトで家電製品を買う人がまだ少なく、バイインググループは市場全体で約4割を占める重要な販売チャネルだ。その一方で、現状のままではいけないという強い危機感も持つ。

「今、我々は過去の財産で商売している。この財産で次の20~30年いけるのか、と自問自答しているが、やはり新しい強みを作っていかなければならない」

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最終更新:2019/9/27(金) 16:33
BuzzFeed Japan

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