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<佐賀豪雨>「店内も厨房も全て駄目に」浸水で閉店、愛しのレストラン 営業40年、武雄・ティファニー

9/29(日) 14:18配信

佐賀新聞

 8月の記録的大雨で浸水被害を受けた武雄市朝日町のレストラン「TIFFANY(ティファニー)」が閉店した。開店から40年、ハンバーグなど多彩な洋食メニューで愛されたが、「店内も厨房も全て駄目になった。後継者もいないし…」という。多くの人に惜しまれながら思い出が詰まった店を閉じた。

 杉原光さん(64)照美さん(66)夫婦が1979年、武雄町から移転して始めた。店の名前は、照美さんが大好きな女優オードリー・ヘプバーンの映画「ティファニーで朝食を」から取った。

 8月28日未明の豪雨で店は水浸しになった。店内は泥だらけ、厨房で浮いていた冷蔵庫は何とか使えるが、それ以外は駄目だった。「28日は冠水で店までたどり着けなかった。翌日来ると、すごいことになっていた。がっくりでした」と照美さん。

 知人や常連が次々に来て、片付けを手伝ってくれた。何とかきれいになったが、食器やテーブルは捨てざるを得なかった。光さんは「床やクロスの改修も必要だった。後継者もいないのに、そんなお金はかけられない」という。

 店には思い出があふれている。コンビニがない時代、元日に「何でもいいから食べさせてください」と、閉店しているのに客が訪れたことがきっかけで元日営業を始めた。朝8時のモーニングから夜12時まで働き、年に数回休むとブーイングが来た。メニューが100を超えた時は「迷って選べない。数を減らして」と常連さんが嘆いた-。挙げればきりがない。

 閉店を知った常連さんからは「チキンソテーだけでもいいからどこかで店を出して」「ここしかないカツレツスパゲティが食べられないんですか」と惜しむ声が相次ぐ。

 杉原さん夫婦は「惜しんでもらい本当に申し訳ない。40年間、ありがとうございました」。今も少しずつ片付けている。

◇ ◇

 今回の豪雨被害ではティファニーに限らず、北方町などの近隣や佐賀市でも閉店を決めた店がある。

最終更新:10/2(水) 12:24
佐賀新聞

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