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10月の日経平均は上がる? 下がる? カギを握るは欧州勢か

2019/10/2(水) 12:00配信

MONEYzine

■日本株市場は欧州投資家次第? 

 日本株市場が大きく上昇した時期は海外投資家が日本株を買い越していたり、逆に日本株市場が大きく下落したときは海外投資家が日本株を売り越していたりすることがあります。東京証券取引所の「投資部門別売買状況」によると、海外投資家の日本株の売買シェアは7割近くあり、日本株市場は海外投資家の動向次第と言えるでしょう。

 しかし、一口に海外投資家といっても米国や欧州など拠点は異なります。東京証券取引所は毎月の海外投資家の地域別売買動向を翌月20日前後に公表しています。図1は、北米、欧州、アジア、その他地域ごとに、直近24か月で買い越し金額から売り越しの金額を差し引いた金額の推移を示しています。プラスであれば買い越し、マイナスであれば売り越しとなります。欧州投資家(赤線)は他地域の投資家と比べて、買い越し・売り越しの振れ幅が大きいのが特徴的です。

 実際、欧州投資家の影響力は大きく、日経平均の価格変動の3~4割は欧州投資家の買い越し・売り越しの金額である程度説明ができると考えられます。

■欧州投資家の取引を予測する

 欧州投資家の買い越し・売り越しの金額が日本株市場に大きな影響を与えるという前提に立てば、欧州投資家と同じように売買することで投資パフォーマンスを向上できるかもしれません。

 図2は欧州投資家の買い越し・売り越し金額と日経平均の月間変化幅の推移です。東京証券取引所の公開資料はタイムリーな情報ではないため、欧州投資家の動向を事前に把握することは不可能に近いですが、数か月売り越しが続いた後に大きく買い越すという傾向がありそうです。

 2年ほど前までは欧州投資家の買い越し・売り越しは数か月スパンで変わる傾向にありましたが、買い越しとなる期間が短くなっているようにも見えます。米中の通商問題や英国のEU離脱問題などリスクの高まりを受けて、やや「売り」バイアスが高まっていることが変化の理由かもしれません。

 9月の欧州投資家の売買動向はまだ出ていませんが、9月24日時点で日経平均が1,300円近く上昇していることや、8月までの4か月間売り越しが続いていたことを考えると、今月欧州投資家は買い越しとなる可能性が高いと考えられます。

 とすれば、直近2年間の傾向が続くという前提に立つと、10月は再び売り越しに転じてしまうかもしれません。欧州投資家の売買動向が日本株相場に与える影響を考えると、日経平均は再び下落となる可能性も考えておいたほうがいいかもしれません。

*本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。

(eワラント証券 投資情報室長 多田 幸大)

最終更新:2019/10/2(水) 12:00
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