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デルタ航空、羽田一本化「都心に近い。それが利用者の声」 成田撤退で

10/3(木) 11:18配信

Aviation Wire

 来日したデルタ航空(DAL/DL)の国際事業部門社長兼グローバルセールス執行副社長のスティーブ・シアー氏は10月2日に都内で会見し、2020年3月開始の夏ダイヤで成田空港から撤退し羽田空港へ首都圏路線を集約することについて、「乗客にもっとも好まれている空港で利便性も高い」と、利用者が望む結果であると述べた。

 デルタの羽田既存路線は、ミネアポリス線とロサンゼルス線の2路線。夏ダイヤ開始前日の2020年3月28日以降は、シアトル線とデトロイト線、アトランタ線、ポートランド線、ホノルル線の5路線が順次加わり計7路線に拡大し、米国系では羽田最多の便数を運航するようになる。シアー氏は「重要なハブ空港だ。米系で唯一東京(羽田)と大阪(関空)、名古屋(中部)に就航している」と、日本路線の重要性を強調した。

 太平洋路線では、2018年3月から共同事業(JV)を大韓航空(KAL/KE)と実施。同社のハブであるソウルの仁川国際空港を活用し、アジア戦略を強化している。シアー氏は「太平洋路線では日本が最大のボリューム。韓国と中国が続くが、明らかに日本が最大級の市場だ」と述べた。8月のアジア-米国間1日あたりの片道座席数は、東京(成田・羽田)が約1900席、ソウル(仁川)が約1200席で、東京がもっとも多いという。

 羽田への路線集約については、首都圏の拠点を一本化することにより運航を効率化できることを挙げつつ、「羽田は都心に近い。それが利用者の声だ」と述べ、現時点で成田路線を再開する計画はないと明言した。

 一方で、シンガポール航空(SIA/SQ)やカンタス航空(QFA/QF)が20時間近い超長距離路線に触手を伸ばしており、機材の進化により米国から直行便を運航できるアジアの主要都市が拡大している。米国とアジアの結節点を掲げる日本の空港にとって、面倒な乗り継ぎが不要になる超長距離路線は、客単価の高いビジネスマンの動きとして気になるものだ。

 シンガポール航空は、エアバスA350 XWBの超長距離型A350-900ULR(Ultra-Long Range)で、シンガポールとニューヨーク対岸ニュージャージー州ニューアークを約19時間で結ぶ世界最長路線を2018年10月から運航している。カンタスは、今月から豪州発着のニューヨークやロンドンへの直行便就航を目指す実証フライトを、ボーイング787-9型機の新造機によるデリバリーフライトで実施する。カンタスのフライトも19時間を想定している。デルタはULRを発注していないものの、A350-900はすでに日本路線に投入している。

 シアー氏は、「超長距離の直行便と乗り継ぎのどちらにするかの明確な計画はないが、超長距離路線はパートナーとどうしていくかを検討しなければならない」と、明言を避けた。米国からアジアへの超長距離路線を検討する場合、仁川を拠点とする大韓航空や、中国のパートナーで上海浦東国際空港をハブとする中国東方航空(CES/MU)と協議することになるとの見方を示した。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:10/3(木) 11:18
Aviation Wire

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