9月15日に閉幕した男子バスケットボールのワールドカップ(以下W杯)にて、13年ぶりに出場した日本は5戦全敗、32チーム中31位の結果で終わった。今大会はNBAドラフト一巡目9位でワシントン・ウィザーズから指名された八村塁をはじめ、NBAで2ウェイ契約を結ぶ渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)、NBA経験がある帰化選手ニック・ファジーカス(東芝ブレイブサンダース)ら身長2メートルを超える“BIG3“を擁し、期待されていた中で迎えたW杯だったが、世界の壁に打ちのめされるばかりだった。東京五輪まであと1年と迫った今、W杯を通して見えた現在地と課題、注目選手など、男子バスケ界の現状と今後を探る。
「W杯は簡単な戦いではなかった。足りなかったのはフィジカル、経験、シュート、ディフェンス、ハングリーさ...すべてです。ここから僕たちは死にもの狂いでやらなければ世界には追いつかない」
W杯決勝が行われた3日後の9月18日、日本代表の馬場雄大は、そう語って、NBAダラス・マーベリックスのトレーニングキャンプに向かうためにアメリカに向かった。日本にいては得られない“死にもの狂い“の競争を求めて、彼は海を渡ったのだ。
13年ぶりに出場したW杯は衝撃の連続だった。日本は1次ラウンドでトルコ、チェコ、アメリカに3連敗し、順位決定戦でもニュージーランドとモンテネグロに敗れて5連敗。すべて格上の対戦であったため、フリオ・ラマスヘッドコーチ(以下HC)は「まだ日本が成し遂げたことがないヨーロッパ勢から1勝をあげること」を現実的な目標として掲げていた。そのためには「今大会は経験しにいくだけでなく、限界に近いものを出すチャレンジをしよう」と選手たちに伝えていたことからも、厳しい戦いになることはわかっていた。選手の誰もがW杯に出たからこそ知り得た世界との差を痛感することで、「ここからがスタート」と誓いを新たにするしかなかった。これが久しく世界から離れていた日本の現在地である。
だが、今大会は東京五輪の前年度に出場できる貴重なW杯であったことを考えれば、現在地を知り得ることだけで満足していい大会だったのだろうか。ラマスHCの掲げた「限界に近いものを出す」トライはできたのだろうか。その答えは「NO」である。
対戦相手は日本のディフェンスの穴を突き、ノーマークを作り出す動きを何度も何度も仕掛け、得点の山を築いていった。W杯前の強化試合と順位決定戦で3試合戦ったニュージーランドには、3戦ともに速い展開から3ポイントを量産された。なぜ日本は同じやられ方で、改善策もなく、敗れるしかなかったのだろうか。選手たちは大会途中から自分たちの消化不良の戦いに対して考えを声にするようになっていた。
最終更新:3/17(火) 11:50
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