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大手外食チェーンはダメなのに 高級店「5%還元」の不条理

10/7(月) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 消費税が10%に引き上がり、財布のヒモは固くなるばかりだ。とはいえ、ちょっとうれしい場面もあった。

 大手チェーンのコンビニで108円(税込み)のソフトドリンクをレジに持っていき、電子マネーで支払ったら、レシートに「キャッシュレス還元額 -2円」と入っていた。9月中は108円だったドリンクが、10月以降は106円で買えるのだ。

 ほんの2円の「お得」ながら気分は悪くない。ところが、大手外食チェーンで食事をしようと思ったら、消費税は10%にハネ上がっているし、キャッシュレス決済によるポイント還元もない。1080円だったメニューは、きっちり1100円に値上がりだ。

■2500円のランチが「5%還元」

 やはり外食は消費増税の影響は大きい……と考えながら商店街を歩いていると「5%還元」のポスターが目についた。

 ポスターには「キャッシュレスでお支払のお客様に5%還元」とある。活用しない手はない。

 消費増税のタイミングで経産省はポイント還元制度を導入。中小店舗でキャッシュレスで買い物をすると、5%のポイント還元が受けられるものだ。大手コンビニチェーンなどのフランチャイズ店でも2%還元だ。

「いやあ驚きました。あんな高級店でも5%還元が受けられるんですね。おトク感を実感しました」(50代サラリーマン)

 東京・銀座にある和食店で2500円のランチを食べ、クレジットカードで支払ったら5%還元の対象だったというのだ。大手チェーンのファミレスで800円ランチを食べても還元ゼロなのに、高級店で実質5%オフとは……。

■資本金5000万円以下で「中小」

 経産省の資料によると、小売業・サービス業の中小・小規模事業者は、資本金5000万円以下。小売業は従業員数50人以下、サービス業は100人以下とある。そのほか課税所得の限度額など条件はあるものの、1万5000円のコース料理をメーンにするフレンチでも、その店が中小企業だったら5%還元の対象となるのだ。

 経産省のHPにあるポイント還元「登録加盟店」を検索すると、確かに値の張りそうな高級飲食店が次々と出てきた。銀座界隈の寿司店、焼き肉店、懐石、イタリアン……。1人1万5000円のディナーを2人で食べたら合計3万円。ポイント還元は1500円相当になる。

「高級店で食事をできる人は限られているし、それなりに収入のある人たちでしょう。コンビニのおにぎりを買ってコツコツとポイントを貯めたり、給料日に近くのファミレスで家族そろって食事をするような家庭はポイント還元の恩恵をそれほど受けられない。どう考えてもおかしい」(株式評論家の倉多慎之助氏)

 ポイント還元は来年6月末まで続く。もっと庶民に優しい制度にならないものか。

最終更新:10/8(火) 16:04
日刊ゲンダイDIGITAL

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