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郵便配達員や窓口担当者を「IT人材」に――日本郵便が取り組む“現場が分かるIT担当”の育て方

10/7(月) 13:16配信

ITmedia ビジネスオンライン

 全国約2万4000カ所の郵便局を結び、雨の日も猛暑の日も、はがきに手紙に年賀状、さらには小包やゆうパックに至るまで、さまざまな郵便物や荷物を全国津々浦々に届けている日本郵便。日本初の「郵便役所」が1871年に設置されて以来、日本の郵便と物流を長きに渡って支え続けてきた同社も、物流業界の例に漏れず人手不足に頭を悩ませている。

日本郵便のIT企画部に転入した13人。前職で郵便局の窓口業務や配達業務を担当していた人も多い

 通信販売やインターネットショッピングの普及に伴って扱う荷物の数は増加の一途をたどっており、物流の現場はかつてない人手不足に直面している。少子高齢化が加速する中でこの問題を解決するには、ITの力を駆使して新たな業務の仕組み作りをしていくしかない。

 日本郵便はこうした問題を解決するために、長らく外部企業に委託してきたITシステムの構築・運用の内製化に着手。ITを使ったビジネス課題の解決を“ITベンダーに振り回されることなく現場主導で”行うために、EA(Enterprise Architecture)を策定し、改革を実現するための組織作りや仕組み作りに着手した。

 しかし皮肉なことに、ここでもやはり悩まされたのが「人手不足」の問題だった。IT業界は、物流業界に負けるとも劣らない人手不足に悩まされており、中途採用で人を集めようにも、思うような人材が見つからないのが実情だ。

 ならば社内に目を向け、郵便局の窓口業務や配達業務を担当している若手の中からやる気がある人材を発掘し、中長期的な目で育て、未来のIT企画部の軸になってもらえばいい。それがひいては、日本郵便という会社の競争力強化につながるはずだ――。そんな思いから、他にあまり例を見ない「未経験者を対象にしたIT人材育成プログラム」を開始したのが、同社のIT企画部だ。

 さまざまな社内調整と選考を経て、全国各地から選抜された13人を「IT企画部転入者」とし、2018年10月からIT人材としての育成を開始。プログラムの一歩を踏み出した。

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最終更新:10/7(月) 13:16
ITmedia ビジネスオンライン

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