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日韓の火種となった半導体材料 日本が強い高純度ガス、韓国は「脱日本」と意気込むが…

10/7(月) 11:20配信

LIMO

本記事の3つのポイント

 ・ 日韓通商問題に発展した3品目のうち、フッ化水素をはじめとする高純度ガスは国内企業が非常に高いシェアを持つ
 ・ 足元では半導体の生産調整の影響などで高純度ガスの需要は減速。しかし、中朝的な視点から供給各社は生産能力増強に積極的
 ・ 韓国も自国の産業を守るため、国産化や代替調達に向けた動きを強めているが、「長年の技術の蓄積が不可欠だ。1~2年で実現できるとは思えない」(国内ガスメーカー)

電子材料ガスの主な増産計画など、この記事の図表・写真を見る

 日本と韓国が半導体材料の輸出管理を巡って対立を深めている。火種は貿易とは無関係のところで上がったが、気がつけば互いに罵り合い、収拾がつかなくなっている。まるで子供のケンカのようだが、一度振り上げた拳はなかなか下ろすことができない。

 経済産業省は2019年7月、韓国に対する輸出管理運用の見直しの一環として、フッ化ポリイミド、レジスト、高純度フッ化水素の3品目の輸出規制を強化すると発表した。

 最近ではレジストと高純度フッ化水素の一部で輸出許可が下りたようだが、韓国は依然としてホワイト国除外の撤回を強く求めている。それどころか、逆に日本に対するホワイト国の除外、さらには世界貿易機関(WTO)への提訴といった対抗措置を発表している。

 わずか3品目の半導体材料の輸出管理強化でパニック状態に陥った韓国だが、半導体製造装置やシリコンウエハーなど、日本が高いシェアを持つ半導体関連製品はほかにも山ほどある。高純度フッ化水素だけでなく、エッチングや配線材料に不可欠な半導体用高純度ガスについても、その多くを日本が供給している。

高純度ガスの需要は急増

 半導体用高純度ガス(電子材料ガスもしくはエレクトロニクスガス)は半導体や液晶、太陽電池など様々なエレクトロニクス製品を製造する際に使用する特殊な高純度ガスである。大きくは、半導体の配線などを形成する材料ガスと、エッチング(半導体の微細加工などを行う工程)や製造装置のクリーニングなどに使用するプロセス用のガスがある。

 例えば、NF3(三フッ化窒素)は製造装置のクリーニングガスとして広く利用されており、WF6(六フッ化タングステン)は半導体のタングステン配線材料として需要が急増している。NANDやDRAMなど半導体メモリーのエッチングガスとしては、Cl2(塩素)、HBr(臭化水素)、CH3F(モノフルオロメタン)、CF4(四フッ化炭素)、C4F8(八フッ化シクロブタン)、C4F6(ヘキサフルオロ1,3ブタジエン)などの需要が増えている。

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最終更新:10/7(月) 17:10
LIMO

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