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「表現の自由という名を借りたテロ」河村市長があいちトリエンナーレに抗議の”座り込み”

10/8(火) 16:56配信

BuzzFeed Japan

愛知県で開かれている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展」が10月8日から、公開を再開した。これに対し、表現の不自由展の内容を強く批判してきた名古屋市の河村たかし市長が、会場前や愛知県庁前で「座り込み」をした。【BuzzFeed Japan/籏智 広太】

【動画】「座り込み」をする河村市長

数分のスピーチの後に支持者とシュプレヒコールをあげると、公務のため、隣にある市役所へと向かった。

一方、大村秀章愛知県知事はこうした行動について「常軌を逸してます。厳重に抗議します」と批判している。

大村知事と河村市長はかつて近い関係にあったが、近年は県と市の権限や事業などを巡って、対立を深めている。芸術を巡る論争に、政治家同士の対立が持ち込まれている部分もある。

「不自由展」でも、「日本国民の心を踏みにじる」と展示の内容を批判する市長と、市長の発言は憲法が禁じる「検閲」につながると反発して再開を模索する知事、という構図が鮮明となっていた。

河村市長は、不自由展が再開した8日午後2時ごろから、会場のある名古屋市中心部の愛知芸術文化センター前や愛知県庁前で座り込みをした。再開を決めた大村秀章・愛知県知事に対して抗議した。

「大村やめろ!」「知事は名古屋市民の声を聞け!」「公金の不正使用を認めるな!」「天皇の御真影を燃やすな!」「陛下の侮辱を許すな!」というシュプレヒコールがあがり、河村市長は、支持者とともに拳をつきあげた。

河村市長は県庁前での座り込み後、記者団に対し、不自由展の再開について「表現の自由という名を借りたテロ的な、暴力による国民世論のハイジャックですよ」と主張した。

そのうえで、「天皇陛下でも敬意を持ってやろうと思っている人がたくさんいる。名古屋市や愛知県が主催でやっちゃったら、そういう人たちの表現の自由はどうなっちゃうのか」と再開に疑問を呈した。

河村市長「大本営発表と同じ」

「不自由展」をめぐっては、第二次世界大戦中の慰安婦被害者を再現した「平和の少女像」や、昭和天皇の写真をコラージュした作品を燃やす場面がある映像作品に抗議が相次いだ。

テロ予告なども起き、オープンから3日で中止に追いやられた。愛知県警はその後、「ガソリンをまく」といった内容のファクスを送った同県稲沢市の男を威力業務妨害の疑いで逮捕。アーティストや実行委、県などが協議を重ね、再開にこぎつけていた。

河村市長は「不自由展」について、「世論をハイジャックするのは大変危険。大本営発表と同じことですよ」と持論を展開。こう述べた。

「あれは嘘をやった。今回だって展示の中身を伝えてないのだから、同じこと。いっぺんやったら表現の自由という、そんなバカかということですよ。どんだけ多くの日本人が悲しんでると思う?」

また、中止を求めるのは検閲に当たるのでは、という指摘に対しては、「検閲は包括的に表現を禁止することで、今回の場合は民間でやればいいのだから、当たらない。今回は不正申告なのだから犯罪的行為だ」などと述べた。

文化庁は、あいちトリエンナーレの実行委側が「来場者を含め展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実を認識していたにもかかわらず」それらを申告しなかったことを問題視。補助金の不交付を決定した。

河村市長の指摘する「不正申告」はこのことを指しているとみられる。

この文化庁の決定に対しては、一度決めた補助金の不交付を決め、参加アーティストが「検閲に当たる」と批判。大村知事は国の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出るほか、国と裁判で争う意向を示している。

市長も作品の一部?

この日、大村知事は河村市長の抗議活動について「まさか、こんなことをするなんて。衝撃です」とツイート。

「制止を振り切って、県立美術館の中のフロアを占拠して、誹謗中傷のプラカードを並べて、美術館の中で叫ぶ。芸術祭のお客様の迷惑も顧みず。常軌を逸してます。厳重に抗議します」と述べた。

ネット上では「座り込み」自体が「作品の一部になっている」「市長によるパフォーマンスアート」などという指摘もあがっている。

憲法学者の木村草太さんは「体を張って自身の思想・信条を表現するなんて、市長自身がアーティストだ」とツイートしている。

最終更新:10/8(火) 16:56
BuzzFeed Japan

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