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京急値下げに東京モノレール対抗 激化する羽田空港アクセス競争、その勝者は?

10/8(火) 16:01配信

乗りものニュース

規模拡大する羽田空港

 2010(平成22)年の再国際化以降、羽田空港の存在感はますます大きくなっています。1日平均の旅客数は2010年の17万人(うち国際線1万3000人)から、2018年には24万人(同5万人)まで増加。さらに国際線発着枠の拡大により、第2ターミナルでも国際線の取り扱いが始まることから、2020年3月から「国際線ターミナル」が「第3ターミナル」に改称される予定です。羽田空港の役割はさらに拡大することになるでしょう。

【地図】JR東日本の「羽田空港アクセス線」ルート3案

 国土交通省が実施した2017年航空旅客動態調査によると、羽田空港(国内線)利用者のおもなアクセス手段は、京急電鉄が32%、東京モノレールが23%、リムジンバスが16%、自家用車が11%です。

 1998(平成10)年に京急が空港ターミナルビルに乗り入れるまで、モノレールがシェアの7割以上を占めていましたが、2007(平成19)年には京急30%、モノレール33%と拮抗するまでになり、ついに逆転したというわけです。この熾烈なシェア争いの過程で、モノレールは快速運転を開始、京急はエアポート快特を大増発するなど、羽田空港アクセスの利便性は大きく向上しました。

東京モノレールは定期運賃を値下げ

 そして2020年の東京オリンピックを目前に控え、空港アクセス競争は次のステージへと進んでいます。京急は10月1日の消費税率改定に伴う運賃改定にあわせて、京急空港線の建設費などを回収するために設定していた加算運賃を最大120円引き下げました。これにより、品川~羽田空港(国際線ターミナル、国内線ターミナル)間の運賃(ICカード)は407円から292円に値下げされました。東京モノレールのモノレール浜松町~羽田空港(国際線ビル、第1ビル、第2ビル)間が492円(ICカード)ですから、京急は圧倒的な価格競争力を手にしたことになります。

 苦境に立たされた東京モノレールですが、今後は京急との真っ向勝負を避けた「生存戦略」を取ることになりそうです。その第一手が、10月1日の運賃改定で実施した、定期運賃の最大24.4%引き下げです。この結果、モノレール浜松町~羽田空港第2ビル間の通勤1か月は1万1280円となり、京急の品川~羽田空港国内線ターミナル間の1万1540円(同)より安くなり、普通運賃と定期運賃で逆転現象が生じたのです。

 東京モノレールには天空橋、整備場、新整備場など空港関連施設の最寄り駅があり、これまでも空港関係者の通勤輸送を担ってきました。羽田空港では、各ターミナルビル店舗の従業員や航空関係者など5万人以上が働いており、ターミナル拡張工事関係者の利用も増えています。京急よりも多い運転本数に加えて、定期運賃で優位に立つことで、羽田空港への通勤路線としての生き残りを目指していくことになりそうです。

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最終更新:10/9(水) 8:20
乗りものニュース

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