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米軍の撤退は「裏切り行為」とクルド人組織、トランプ氏は反論

10/8(火) 12:43配信

ロイター

 トルコ側の求めに応じる形でシリア北東部に駐留する米兵の撤退を決めたトランプ米大統領。この地域で長年、過激派組織「イスラム国」掃討でともに戦ってきたクルド人部隊を見捨てる行為だと批判されている。クルド人部隊は撤退について「背後から刺された」と非難。これに対しトランプ氏は、米兵の帰還は自らの選挙公約であり、特定の国や組織に肩入れしたものではないと反論した。

 「誰かに肩入れするつもりはない。私たちは何年もシリアに駐留しているんだ。撤退は予定されていた」と述べ、トランプ米大統領はシリア北東部から米軍を撤退させる自らの決定を擁護した。

 この決定に対し、「イスラム国」掃討で協力してきたクルド人部隊を見捨てる行為だとして、与党共和党内を含め批判が高まっていた。

 この方針の大転換に対し、クルド人部隊は「背後から刺された」と非難。米軍撤退により、同部隊を「テロリスト」と位置づけるトルコの攻撃を事実上黙認した格好だ。

 「クルド人の一部を見れば、トルコの天敵であることはわかるだろう」(トランプ氏)

 トランプ氏は7日、もしトルコがシリアで行き過ぎた軍事行動を行えば、制裁を受けるだろうとも警告した。

 「トルコが過剰な攻撃を行った場合、経済面で厳しい制裁を行うというのが、目下のわれわれの立場だ」(トランプ氏)

 こうした警告を行う反面、トランプ氏はトルコや地域の強国がシリアの「混乱を一掃」してくれることに期待を寄せている。

 「イランがイスラム国を嫌い、イスラム国もイランを嫌っている。イラクについてご承知の通りだ。トルコやシリアにその問題を任せたい。そしてわれわれは米軍を撤退させたい。長年駐留していて、中には数十年単位の部隊もいる。駐留米兵を帰還させることは、私の公約でもある。」(トランプ氏)

 トルコ軍は7日夜、シリア北東部のハサケに進軍した。

 だがトランプ政権高官は、トルコは「いまのところ」シリアへの軍事侵攻は行っていない模様だと述べた。

 記者団との電話取材に応じたこの高官によると、当該地域に駐留していた米兵50人は、シリアのほかの場所に移されるという。またトランプ氏が部隊の再配備を決めたことは、シリアからの米軍完全撤退を意味するものではないとも述べた。

最終更新:10/8(火) 12:43
ロイター

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