ここから本文です

巨額マネロン疑惑生んだダンスケ銀の「ボーナス文化」、元行員が証言

10/8(火) 13:46配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ダンスケ銀行のエストニア部門で非居住者向け取引を扱っていたミハイル・ムルニコフ氏は2009年から15年まで、なるべく多くの取引件数をこなすことに日々を費やしていた。

ダンスケ銀が2200億ドル(約23兆6000億円)規模のマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑の渦中にあることを認めてから約1年が過ぎたが、エストニアや米国の検察当局は実態を究明しようと捜査を依然継続している。ムルニコフ氏(37)はいまや、エストニア部門の国際銀行取引事業部にいた同僚14人の大半と同じく、容疑者となっている。

タリンでインタビューに応じたムルニコフ氏は、賞与を得るため上司に設定された目標をこなそうと懸命だったと述べた。「非居住者向け事業全体で原則はただ1つ、国境をまたぐ取引で稼ぐことだけだった。非居住者は取引1件につき90ドル支払う義務があったからだ」とし、ダンスケ銀の1件当たりのコストは1ドルだったと説明した。

ムルニコフ氏によると、利益がピークを付けた13年には4000人の非居住者顧客に対して50万件近くの取引をこなすよう行員たちは指示を受けた。顧客の大半は旧ソ連出身者だった。その年、エストニアの非居住者向け事業のリターンは402%という数字をたたき出した一方、ダンスケ銀のグループ全体では7%程度にとどまった。

同氏は300人の顧客を抱え、「賞与を手にするには年間4万件の取引」が必要だったと発言。従業員の賞与を決定する上でダンスケ銀が採用していた基準はただ1つ、取り扱った件数だったと語った。

「できるだけ多くの顧客を抱えることが直接的な仕事のモチベーションになった。それ以外は何も重要ではなかった」と続けた。

ダンスケ銀行広報は6日に電子メールで「当局が捜査中の事案であり、2018年9月のリポートで公表した以上のことはコメントできない。これまで述べてきたように、現在は閉鎖したエストニアの非居住者顧客のポートフォリオをダンスケ銀として保有するべきではなかった」と回答した。

ダンスケ銀はエストニアの非居住者向け事業を15年に閉鎖。エストニア部門も今月、清算に着手した。

原題:A Banker Reveals the Bonus Culture Behind a $220 Billion Scandal(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

Irina Reznik, Ott Ummelas

最終更新:10/8(火) 13:46
Bloomberg

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ