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魚介類を食べる、洋上風力発電…温室効果ガス削減には海洋の利用が効果的

10/9(水) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

魚介類をより多く食べる場合

36カ国から集まった100人以上の研究者によってまとめられたIPCCの評価報告書は、世界の海洋と雪氷圏(地球上で水が凍っている部分)の状態に焦点を当てている。その結果、海面上昇の予測は上方修正された。仮に地球の気温が摂氏3度以上上昇すると、水面は2100年までに平均3フィート上昇するとしている。

このレポートは「気候変動が招く海、海の生態系、そして人間への影響の絶望的な状況と、温室効果ガスの排出量を直ちに削減しなければ起こり得る、さらに悲惨な状況を描いている」とサイエンス誌の論文の共同著者でHLPの顧問、ジェーン・ルブチェンコ(Jane Lubchenco)氏は述べた。

ルブチェンコ氏らが強調する解決策は、大きく5つに分類される。海を利用した再生可能エネルギーをより多く生産すること、運送業をカーボンニュートラルにすること、二酸化炭素を(海に)隔離する生態系を守り修復すること、炭素を海底に貯留すること、そして、より多くの魚介類を含む食生活にシフトすること。

「地球の海は、単なる気候変動の被害者ではなく、温室効果ガス削減に対する解決策をもたらす、これまで評価されることのなかった機会を提供する」とHLPの著者らはプレスリリースで述べた。

レポートによると、より多くの魚介類を食べるべき理由は、海由来のタンパク源(魚介、海藻、昆布など)は、陸生動物の肉に比べて二酸化炭素排出量を大幅に抑えることができる可能性があるためだ。HLPメンバーの2人、ノルウェーのエルナ・ソルベルグ(Erna Solberg)首相とパラオのトミー・レメンゲサウ(Tommy Remengesau Jr.)大統領がCNNに記した通り、これらをより多くを摂取することは、排出量を抑えながら、食生活をより健康的で持続可能にすることができる。 

世界自然保護基金(WWF)によると、世界ではすでに約30億人が、天然または養殖の魚介類を主なタンパク源として頼っている。

水産業や養殖業が完全にカーボンニュートラルという訳ではないが、ザ・カンバセーション(The Conversation)によると、牛、羊、そして鶏の畜産は世界中で人間が生み出した温室効果ガス排出量の18%を占める。これは、船、飛行機、トラック、そして車の排出量を合わせたものより多い。

8月に発表された研究によると、仮にアメリカ人全員が牛肉、鶏肉、豚肉すべてをベジタリアン向けのものに置き換えると、毎年2億8000万トンの二酸化炭素が削減されることになる。これは、約6000万台の車を道路からなくすのとほぼ同じだ。

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最終更新:10/9(水) 8:10
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