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「吾妻八景」修復へ 環境省 地元連携のモデルに スカイライン開通60周年

10/9(水) 8:38配信

福島民報

 磐梯吾妻スカイライン(福島市・猪苗代町)が十一月五日に開通六十周年を迎えるのを機に、環境省は福島民報社が選定した沿線の景勝地「吾妻八景」の景観修復事業に乗り出す。二〇二〇(令和二)年度までに全八カ所のうち、草木で眺望が遮られている三カ所の下草刈りや樹木の枝払いを実施する。地元関係機関と連携して作業を進め、観光誘客と景観保全につなげるとともに、国と地元による修景活動のモデルにする考えだ。

 環境省と県が今年度から進めている国立・国定公園、県立自然公園の利活用促進事業「ふくしまグリーン復興構想」の一環として事業を進める。

 環境省東北地方環境事務所が八月に現地を調査した結果、吾妻八景の八カ所のうち、「双竜の辻(つじ)」「湖見峠(うみみとうげ)」「国見台」の三カ所は木々で視界が遮られているものの、下草刈りなどを施せば、眺望が開けると判断した。

 早ければ年内に詳細調査を実施して作業範囲を決め、来年七月ごろに着手する。福島森林管理署の技術的支援を受けながら、東北地方環境事務所、県、福島市、県観光物産交流協会などの関係者が、作業に当たる。

 吾妻八景は磐梯朝日国立公園内にあり、多くの木々が国有林や保安林に指定されている。樹木の伐採は森林法や自然公園法により規制されているため、近年は景観修復が手つかずだった。

 作業を実施する三カ所では、規制対象区域外となっている道路周辺部などで、下草刈りや樹木の枝払いを施す。国と地元の協働により保全に向けた機運を醸成し、持続的な景観維持活動の実現を目指す。

 今回の事業に先立ち、東北地方環境事務所は七月、県や福島市などと「天狗(てんぐ)の庭」周辺の規制対象区域外で枝払いなどを行った。吾妻小富士がはっきり見えるようになるなど、景観回復に効果があった。

 「つばくろ谷」「浄土平」「天風境(てんぷうきょう)」は現状でも美しい景色が楽しめる展望スポットになっている。「白樺の峰」は成長した木々が景観の妨げになっているが、道路脇の作業だけでは修景が困難であるなどの点から今回は見送った。

 東北地方環境事務所の小沢晴司所長は「地元も含めた活動にすることで、修景の取り組みを広げていきたい」としている。

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最終更新:10/9(水) 8:38
福島民報

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